影ノ守り人【炎炎ノ消防隊】

参拾 ページ32

交戦しようとすると焔ビトが口を開いた。





｢人間？誰だ……お前……ら……｣





｢口がきけるのか｣




パーン中隊長が問う。





｢御神体の想像のエネルギーが欲しいのか？｣





｢あれに創造の力があると？バカなことを言うな｣








｢アレは世界を破壊するために作られたものだ｣








やはりそこに行き着く。





東京の天照もキーをジョバンニが狙っていた。





……なら天照は破壊兵器ということじゃないのか。






｢違う！！｣




スコップがアーサーに華麗なアタックをかました。





｢たしかにあの人は怖い顔をしていたよ。でも……あの人は滅ぶしかない俺たちに言葉と寿命を与えてくれたんだ｣






｢俺はスコップの言うことを信じるぞ｣






｢こいつらに御神体を破壊兵器には使わせない！｣





アレの本当の力はわからんが、それについては同意だ。






……かかってくる焔ビトを殺すか。






ーーーーー






｢ラートム｣






とりあえずはこんなものだろうか。






｢状況を一旦整理しよう。奴らは御神体を使って何かを破壊しようとしているようだ｣






｢奴らは石板を集めていた！｣




もしかしたらそれがキーかも、と。





｢石板？｣




｢焔ビトたちにはリーダーがいてそいつには恐ろしい角が生えてるんだ。その角持ちの焔ビトが石版集めを指示してんだよ｣





｢鬼……！？｣





｢この人員で鎮魂するのは不可能だ！……ってあ、Aさんは、｣





｢連戦でへばってきたから鬼の鎮魂となると流石に……｣





体力強化が必要だな。また火縄にしごいてもらうか。




｢どちらにしろこの森が吹き飛ぶくらいの火力が必要だ……｣





スコップから上がる抗議の声。
森を守るために森を壊してちゃ本末転倒だものな。

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