影ノ守り人【炎炎ノ消防隊】

弐拾陸 ページ28

パーン中隊長のドラテクではまけなかったのでシンラとオグンが陽動に出ることになった。



｢ヨルバの槍！｣




オグンはどうやら槍を板に装着することで飛ぶらしい。




……え、アレいいな、やりたい。




今度ヴァルカンに頼んで作ってもらおう。





2人が芋虫を陽動しつつ空中でハイタッチ。





｢いいなぁ、男の友情って感じ｣





｢Aいつの間に自分の世界に入ってんの｣




｢ピピー！よくやった戻ってピー！｣




いつの間にやら芋虫は諦めてかえって行っていた。



ーーーー





一旦車をおりてモグラの話を聞く。





｢楽園……｣





ここより西、アドラバーストのある場所。
植物も水もある、まさに楽園。





が、どうやら追いやられてしまったらしい。






バサバサ、と上空から音がした。




｢この土地にもカラスはいるんだな｣




｢おーい、ヤータ！｣





え、モグラの知り合いなのか？




｢おいスコップ！こいつらはなんだ？｣





……次は喋るカラスかよ。




なんでこんな所まで、と問われたが時間も時間なのでパーン中隊長の指示で今日は暖を取ることになった。





こういう時に能力って便利。





｢ふふーん焼きマシュマロ｣





｢マシュマロ……美味しいのか？｣




｢Aも1個食べる？｣




｢頂こう！｣



甘い。なるほどこれは美味しい。




｢美味しいでしょー？｣





｢あぁ、また食べたいな｣




甘いものなど食べたことは無かったが存外好きなのかもしれない。





｢タマキ、｣




｢オグン？どーした？｣





｢祈りを捧げてくれないか｣





｢祈り……｣





｢焔ビトが｣





連れていかれた先には大量の焔ビト。
確かにこれは鎮魂しきれないな。





……無力だな。

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