ルックスイート〜third〜

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それから数日後






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「えっ…いいんですか？」







店「うん。夫婦水入らずでと思って取ったんだけど、他に予定ができちゃって。もしAちゃんがよければ」



店長が差し出したのは



温泉一泊旅行券(二人分)






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淳太くんと行けたら…と思ったけど、

仕事がわからないし


もしダメだったら結衣とでも行こうかなって思って







「ありがとうございます」


店「じゃぁ、予約者Aちゃんの名前に変更しとくね」








ありがたく、いただいた。






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ー



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『旅行券？』




仕事終わり



今日は淳太くんち。





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お風呂上り

上裸のままビールを飲む淳太くんに


早く服着てと急かしながらも



店長からもらった旅行券の話をしてみた。





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『どれ？』


「これ…って早く服着て」



『へぇー…えぇやん、部屋に露天風呂ついてる』



「ねぇ聞いてる？」





上裸のまま
旅行券をじっと見ながら


ソファーに座る淳太くん。








最近しっかり鍛えてるから


二の腕がほんとに男らしくてキュンとするけど





「風邪ひくから」





淳太くんから旅行券を取って


淳太くんのもこもこパジャマを着せる。






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『まだ暑いねんけど』


「ダメ」




なんだかんだいいながらも


されるがままの淳太くん。





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「……今日も似合うねもこもこ」


『お前も好きやな、もこもこ』




ニヤっと笑う淳太くん。





お顔はドSだけど


手元は萌袖。




ギャップに火吹き出しそう。








『で、これいつなん？』






さっき奪い取った旅行券を
また取って







『えーと…来週の月曜日か』





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そう言って


携帯でスケジュールを確認する淳太くん。







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「…まだ淳太くんと行くって言ってないけど」





『じゃぁなんでこの話俺にしたん』





淳太くんは携帯を見つめたままで


おっ、その日オフやん！って


小さくガッツポーズしてる。






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「結衣と行こうと思ってたのにな〜」


『結衣ちゃんとAが同時に店抜けたら店長大変やろ』







この旅館どこや？って
場所まで調べ始めてる。






淳太くんにいじわる言ってみたものの





内心、淳太くんと行けることがすっごく嬉しくて






顔がつい、緩んで






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『……ほら、俺と行きたいんやろ？』




って。




淳太くんには敵わないや。

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