【明治東亰恋伽】孤独姫は泡沫に…【菱田春草】

15話ームカつくけど…ー ページ16

春草「お粥、食べないの？」

『食べたいけど、食べれないの。』

春草「じゃあ…。」


彼は、鍋の蓋を開け、私にお粥を差し出すのかとおもえば、「口開けて。」と言われ、反射てきに、怒鳴り返そうとしたが、そんな力私に無い。


春草「……。」

『うぐっ。』


私が開けなかったので、無理矢理突っ込んできた。


春草「口開けないと、そうなるから。」

『私は、病人なんだぞ……、もっと優しく……うぐっ。』

春草「君せいだろ。素直に口開ければいいのに。」


めっちゃ、ムカつくんですけど。
ここは、仕方なく、こいつの言うことを聞いておいたほうがいいかもしれない……。
私が軽く口を開いた。


春草「……。」

『ﾓｸﾞﾓｸﾞ……。』

春草「はい、後は自分で食べてよ。俺だって、忙しいんだから。」

『はぁ……？』

春草「じゃ、お大事に。」


最後まで、食べさせろや!!
私は、彼の裾を引っ張った。


『行かないでよ……。』

春草「え。」

『あ。』


ついつい、お兄様の時の癖で言ってしまった……。
私は、恥ずかしすぎて、顔をより赤くする。


春草「……、いいよ。芽衣が来るまでなら。」


何かウザイ奴の顔を見るのもなんだけど、少し嬉しいかも……。
いつも、寂しかったから……。




芽衣「ごめんね！氷無くなっててさー、水一応……。」

春草「彼女なら、寝たよ。」

芽衣「一体どうやって、寝かしつけたんですか……。」

春草「俺の顔見たくないから、寝たらしい。」

芽衣「えぇ……。」

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