こちらアイラ探偵事務所です。file2

第94話【荒巻宮】 ページ47

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「ねぇ？貴方達アイラ探偵事務所よね？
あそこに女性が倒れているけど放っておいていいのかしら？」


いきなり知らない女に声をかけられた


一般人の奴だったらこの現場を見た瞬間叫ぶなり逃げるなりするだろ


しかし目の前にいる奴は恐れもせず俺達に声をかけてきた


まるでこんな現場を見たことがあるとでも言いたげなくらい


動揺の一つも見せなかった


少し怪しいとは思ったが


今は被害者の女を助けなければいけない


急いで駆け寄ったがもう息はしていないに等しい状況だった


情けをかけるつもりではないけれど社長に連絡をした


勿論病院にも


そして､遥斗のほうに顔を向けた


『一応連絡しといた』


「助かるといいけど…」


助かった時はきっと事情聴取を受けるだろうな


と､考え事をしていると


救急車が到着した


まさか警察まで来るとは思わなかったけど


面倒ごとになる前に遥斗を連れてその場を立ち去った


探偵事務所に帰るために今日は路地裏を歩いていった


すると反対側から人が歩いてきた


こんな狭い路地裏通る奴俺達以外にいるのか


と､少し驚きながらもお互い無言ですれ違った


そして狭い路地裏を出て少し広い通りに出た


すると遥斗がいきなり


「さっきの人なんか怪しいよねパーカーのフードで顔隠して」


と､言った


しかしそんな奴この街にはわんさかいる


『別に怪しくねぇだろ』


今まで遥斗の勘は当たることが度々あった


勿論外れたことも結構あるが


寧ろ外れることのほうが多いかもしれない


でも今回だけは遥斗の勘が当たりそうな気がして


とてつもなく嫌な予感がした


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