こちらアイラ探偵事務所です。 (ページ45)

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第44話【陸奥崎遥斗】ページ45

はぁ…………

俺がインフルの間に依頼がもう解決していた

と､宮ちゃんから聞いた

宮ちゃんは俺のことが大好きなのか毎日事務所を休んで俺のことを看病してくれた

『俺の将来のお嫁さんは宮ちゃんでいいかな』

「キモい」

宮ちゃんのたった三文字の言葉は俺の心に深く突き刺さった

突き刺さった

とは傷ついた訳ではない

宮ちゃんのツンデレ具合がドストライクだっただけだ

『宮ちゃん！結婚しよう！』

「……………………」

宮ちゃんはいつスルースキルを身に付けたのだろうか

と､思いながら

事務所に向かうためには必ず通る一本道を俺たち二人で歩いていた

ずっと俺が一方的に喋っていただけでそこまで宮ちゃんとは会話をしなかったけど

そして宮ちゃんのほうに向けていた顔を前のほうに向けた

すると俺たちより少し離れたところに二つの影があった

俺はその二つの影

なっちゃんと瑛里がいるところまで突っ走った

「じゃあ……」

『よっ！なっちゃん！瑛里！こんなところで会えるなんて運命かもな！』

二人は少し驚いていた

会話の途中だったみたい

俺は相変わらず昔から空気を読めないところは変わっていない

そして二人で話したいのだろうか少し微笑んだあとずっと口を閉じたままだ

そこに宮ちゃんが呑気に歩いていたのか遅れて登場した

今は宮ちゃんとなっちゃんが無言で睨みあっている

俺は気まずくなり

『いきなりごめんな！じゃあ！俺たちはこの辺で！アデュー！』

と最後までふざけながら俺たちはその場を去った

二人は最後の最後まで睨みあっていたが

もちろん俺はスルーした

そして二人でどうでもいい話をしながら一本道をひたすら歩いていた

「お前病み上がりなんだから騒いだりすんな」

『いや～だって目の前に運命の人がいたから！』

「キモすぎる」

『ふっふっふ……｡宮ちゃん！俺に嫉妬してんだな！』

「なんでだよ…お前のなにに嫉妬すればいいんだよ」

『俺の美貌に！((ﾄﾞﾔｧ」

「なぎ倒すぞ」

『えっ！宮ちゃんが俺を？あー無理無理無理！だって宮ちゃんは俺のこと大好きだもん！』

「自意識過剰野郎黙れ」

『くっ………荒巻殿…やるじゃないか！そのあだ名！』

「あーはいはいはいはい」

『冷たいなぁ～』

「お～い！二人とも～！な～にしてんの？」

誰かが後ろの方から俺たちに話しかけてきた

“誰か“と言ったが明らかに聞き覚えのある声

『おっ！＿＿＿＿じゃん！』