こちらアイラ探偵事務所です。

第2話 【姶良千春】 ページ3

私は西本さんを知っている

この辺りで有名な大金持ちだ…ちなみに独身

猫はふらーっとどっかいってふらーっと帰ってくる、そんな生き物だ

それを1日帰らないだけで依頼をするのもどうかと思う

まぁ伊織お兄様に頼まれたから全力で調査するが
それと資料で見たミルキィちゃんが可愛いから頑張る


目を瞑って整理してみる

西本さんは大変な猫好きと聞く
飼っている猫は5匹以上なんて噂も聞く
だから血眼になってこんな高い報酬で依頼してきたわけだ

ところで…

「ねぇ音和。君って今眠い？」

目を開き隣のデスクに座っている音和に問う

「んぁ…あー千春ちゃん…絶好調で眠いよ？」

そうだこんな猫のような人間が言うのだ
間違いない

確か猫は夜行性

西本さんは夜にミルキィちゃんが家にいることを確認している

朝は隣のこいつみたいに眠くて家を出る必要も無いだろう

だとしたらなぜ早朝にいなくなるのか

怪しい…

人の気配がする

誘拐か？


後方と前方のデスクに大声で指示する


「ねぇ虎のみんな…ちょっと聞き込み調査をお願い出来ないかしら
西本さんの家の周辺で怪しい人物がいなかったかとか
烏のみんなは証拠を集めてきて…例えば…猫の毛とか

多分これは人が絡んでる」

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