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「なに？雅紀。どしたの？」
伸ばされた手を両手で包んで聞く櫻井の声はデレデレ。
『……ぁ……あ…』
「うんうん。翔くんと松潤にありがとうって言いたいんだよね、まーちゃん」
智の言う通りだったらしく、雅紀は瞬きをした。
「ははっ。どういたしまして。ホント雅紀は可愛いなあ。俺からも、頑張ってくれてありがとな〜雅紀」
「ホント。いつも頑張ってくれてありがとな、まー」
2人に身体を撫でられて雅紀は嬉しそうな表情で目を閉じた。
リビングに戻った松本は、智が通帳を難しい顔で見ていたことを櫻井に伝えた。
「そっか…。そこには俺、考えが及ばなかったな…」
懸命に看病する智の身体の心配はしていたものの、カフェを休業していることで金銭的収入が途絶えていることを本当の意味で認識していなかった。
正直、櫻井も松本も貯金だけで数年は生活できるほどゆとりがある。
カフェをたとえ休んでもある程度は生活できるものと思い込んでいた。
だが、個人経営のカフェを営む智にそんな余裕があるはずもなかった。
「大野さんが自分のものを買ってるの、ここ最近じゃ見たことないよ…」
「休業前からフルで営業できてたわけじゃないしな…。少し考えれば分かることなのに…気づかなかった……馬鹿だなあ…」
櫻井は手で顔を覆い、吐き捨てるように言った。
「翔さん、このクリニックでもう1人スタッフ雇える？」
「え？あ…まあ、雇えるけど…？」
「大野さんのことスタッフで雇おうよ。そのためなら俺、給料カットされてもいいよ」
「大野さん、まーの身の回りの世話をずっとして、ニノの話し相手にもなってくれて…。俺たちのご飯まで作ってくれてさ…」
櫻井は考え込んだ後、口を開いた。
「俺たち智くんに甘えてたな…」
「うん…」
櫻井も松本も自分達の至らなさに反省しきりだった。
「智くんをウチのスタッフとして雇うことにしよう。給料は…そうだなあ…」
「30万くらい？」
「んー………」
櫻井は顎に手を当てて黙りこくってしまった。
「やっぱり厳しい？」
「いや、金銭的には何にも問題ない。俺も給料カットしたって全然大丈夫だし、智くんの存在の大きさを考えると30万でも足りないくらいだと思う」
「でも…、智くんの日頃の取り分より大きい額にならないかちょっと心配で…。本業を超える額を渡されたら馬鹿にされたように思わないかなと思って…」
確かにな…と松本も思った。
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いずみ(プロフ) - りささん» コメントありがとうございます。リクエストもありがとうございます。お話の流れの中で取り入れていこうと思います。もうしばらくお待ちください！ (2021年2月6日 18時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 初コメです！ニノが智くんにすごく甘えるシーンをもっと見てみたいです！まーくんが何かあった時は甘えないとか！突然のリクエストごめんなさい (2021年2月3日 3時) (レス) id: da570d1084 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - あのひさん» 新しい仲間がまた出てきちゃいました！今後、また横山さんも出てくるかもしれないです。またよろしくお願いします！ (2021年1月29日 7時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
あのひ(プロフ) - まーくんのおかげで、また新しい仲間が増えましたね！横山くんも元気かな〜？ (2021年1月25日 22時) (レス) id: 2bf0d880c6 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - りんさん» 初コメありがとうございます！そんな風に言って頂けてとても嬉しいです。先程更新させて頂きましたので、そちらもよろしくお願い致します。 (2021年1月21日 23時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年11月28日 0時
