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「ニノ、どう？大丈夫？」
「あ…うん。大丈夫だよ」
「そっか。昼にここに来た時、松潤に会えなくて寂しいって泣いてたからさ。大丈夫ならよかった」
こうやって二宮の相手もしてくれてる…
智がここにいないことは二宮にとっても明らかにマイナスだった。
規則正しく動く胸に聴診器をあてる。
「まーちゃん、松潤がもしもししてくれてるよー」
きっとこんな些細な一言もあるのとないのとでは雅紀にとって全然違うはずで…
背中から音を聞こうと身体を傾ければぼんやりと目を開けたけれど、リラックスした表情のまま診察を終えることができた。
だが、水分制限最終日の夜ともなると痰の粘度が高くて、吸引がいつも以上に大変だった。
『ヒグッ……エフエフッ……グフッ……ふぇぇ！』
ネブライザーをあてたけれど、吸引の苦しみは減らなかった。
櫻井にも応援を頼んだ。
「雅紀、苦しいのにごめんな。もうちょっと頑張ろうな」
松本が肺を押し上げるようにマッサージをして、櫻井がカテーテルを再度挿入した。
『エフエフ……ッ……ケフッ………ッフ…………ッ…えふっ……』
「まーちゃん、頑張れてる！苦しいね」
智は動く左手を押さえ、こぼれた涙をタオル拭いた。
大きな痰の塊があるのが櫻井は分かった。
「潤、太い方頂戴」
「はい」
「雅紀、ごめんな。これで終わりだからな、ごめんな」
使えるギリギリの太さのカテーテルを入れると痰の塊を吸引できた。
だが苦しさは限界を超え、智が押さえていた左手はクタっとして力が入らなくなった。
松本が急いで呼吸器を装着し、櫻井は雅紀を抱き起こした。
上下する胸を優しくさする。
紫色の唇、半開きの目…
「大丈夫だ、雅紀。はーって、そう！上手だなあ」
吐く方に意識を集中させる。
「上手だって。すごいね、まーちゃん」
数分かけてようやく呼吸が安定した。
苦しみから解放されて安心したのだろう…雅紀はべそをかき今にも泣き出しそうな顔。
智は櫻井と場所を代わると、雅紀を抱いて笑顔で話しかけた。
「頑張ったねー、まーちゃん。うーん、頑張った頑張った…」
ぎゅーっと抱きしめて智が頬擦りすると雅紀はにこっと笑った。
こんなに早く雅紀を落ち着かせることは智にしかできないことだった。
「まーちゃん、翔くんと松潤におやすみって」
雅紀は微かに左手を動かした。
「おやすみ、まー」
「おやすみー、雅紀！しっかり寝て、明日も可愛い顔見せてね」
櫻井の言葉に雅紀は手を伸ばした。
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いずみ(プロフ) - りささん» コメントありがとうございます。リクエストもありがとうございます。お話の流れの中で取り入れていこうと思います。もうしばらくお待ちください！ (2021年2月6日 18時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - 初コメです！ニノが智くんにすごく甘えるシーンをもっと見てみたいです！まーくんが何かあった時は甘えないとか！突然のリクエストごめんなさい (2021年2月3日 3時) (レス) id: da570d1084 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - あのひさん» 新しい仲間がまた出てきちゃいました！今後、また横山さんも出てくるかもしれないです。またよろしくお願いします！ (2021年1月29日 7時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
あのひ(プロフ) - まーくんのおかげで、また新しい仲間が増えましたね！横山くんも元気かな〜？ (2021年1月25日 22時) (レス) id: 2bf0d880c6 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - りんさん» 初コメありがとうございます！そんな風に言って頂けてとても嬉しいです。先程更新させて頂きましたので、そちらもよろしくお願い致します。 (2021年1月21日 23時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年11月28日 0時
