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「でも、潤はするなよ」
「え？」
「雅紀は年下の潤と和に対しては、甘えたくない気持ちが強いんだ。年上らしくかっこよくいたいんだと思う。だから、潤はその気持ちを尊重してやってくれ。俺にも智くんにもできないことだからさ」
松本は、つくづくこの人には敵わないなと思ったのだった。
翌朝もまだ微熱は続いていたが、尿道の痛みは収まり、普通に尿を出せるようになった。
『昨日、頑張ってよかった』
雅紀の笑顔で言うから、智も笑顔で返した。
「雅紀くん、おはよう。ご飯の前の吸引しようなー」
井ノ原がご飯前の吸引に来た。
昨晩、あまり体調が良くなかったから痰が多く溜まってるのではないかと智は心配だった。
だが、その心配をよそに、雅紀は松本のマッサージを受けて吸引もすんなりと受けることができた。
「まーくん、気管自体がすごく良くなってる。痰の排出も前よりうまくできるようになったね。もう少し良くなったら、気管閉じようか」
智は思わず、雅紀の声また聞けるの？！って聞こうと思ったけど、『できるようになったことを大切にしよう』という櫻井の言葉を思い出して言葉を飲み込んだ。
「よかったね、まーちゃん。ご飯食べよっか」
井ノ原が持ってきてくれた朝ご飯を食べさせようと準備をしていた。
雅紀に洋服を引っ張られた。
「うん？どうした？」
『自分で食べてみる！』
智が二宮たちに視線を向けると少し難しそうな表情。
まだ自立して座れず、利き手である右手を動かすことも難しい雅紀は、ベッド上で自分で食べることは困難だった。
「手のリハビリして動かせるようになったら自分で食べよう？それにまーちゃんとこうやってご飯食べるのもあと少しでしょ？もう少し俺にさせてよ〜」
智の言葉に思わず雅紀はふきだした。
『しょうがないなあ。もう少し、さとに甘えよーっと』
雅紀はニコニコ笑いながらそう言った。
「まー、今日からは味が薄かったら味付けしていいんだって。ご飯に味足したかったら、俺、売店で買ってくるよ」
松本の言葉に雅紀は目を輝かせた。
『やったー！海苔の佃煮食べたい！あと、のりたまとわかめのふりかけと、あと、あと…』
「ご飯足りなくなるよ？」
『えー…んー…』
真剣に悩む雅紀が微笑ましい。
「まーくん、今日は海苔にしよう。ふりかけは明日の楽しみにしよう」
なるべくなら、まだ固形物は避けたかった。
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いずみ(プロフ) - ひろさん» いつもお読み頂きありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2020年9月10日 23時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 毎日 更新楽しみにしてます。まぁくん元気になって良かった。続きが楽しみです。 (2020年9月10日 6時) (レス) id: c60b3962ed (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - ひろさん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2020年9月5日 23時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 初めまして。この作品大好きです。更新されるのを 楽しみに待ってました。素敵な作品ありがとうございます。これからも 読ませていただきます。 (2020年9月5日 19時) (レス) id: c60b3962ed (このIDを非表示/違反報告)
Lima(プロフ) - いずみさん» え！本当に嬉しいです(;_;)どう言葉表現したらいいか...ぜひこれからも楽しんで頂けたら幸いです！！ (2020年9月5日 12時) (レス) id: 8c2f3cec2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年6月19日 0時
