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もうすぐ終了時刻。
手術室の前では3人が椅子に座って待っていた。
智は雅紀が摘んだ四つ葉を両手で包み、手術の成功を祈り続けた。
櫻井も松本も、無事に終了することをひたすらに祈った。
手術中のランプが消えた。
「消えた…」
智はそう呟いた。
すぐに扉が開き、手術着姿の二宮が出てきた。
「まーくん、頑張ったよ」
二宮はマスクを外し、笑顔でそう言った。
「智くん！！」
緊張が解け、ふらついた智を櫻井が抱きしめた。
「雅紀、助かったの…？雅紀は…生きてるの？」
「うん。まーくんは生きてる」
「翔さん！大野さん！」
松本が泣きながら2人に抱きついた。
櫻井も涙が止まらず、智も歓喜の涙が溢れた。
「ありがとう、ニノ。雅紀を助けてくれて、本当に本当にありがとう」
櫻井と松本は、二宮と熱い抱擁を交わし、智は二宮の手を握り、二宮に頭を下げた。
「大野さん、俺は手術をしただけだよ。手術まで持ち込めたのは、翔ちゃんや潤くんの懸命な治療のおかげだ」
智は何度も何度も頷き、櫻井と松本にもありがとう、ありがとうと頭を下げた。
「いや、何より智くんと雅紀が手繰り寄せたんだ。奇跡を掴み取ったんだよ！」
櫻井は智の肩を強く抱いた。
管だらけの雅紀が、手術室から帰ってきた。
「まーちゃん」
握ったその手には、いつもの雅紀の温もりがあった。
痩せた小さなその体で、雅紀は手術を乗り越えた。
「おかえり」
智はその言葉を口にできる幸せを噛みしめながら、笑顔で雅紀に声を掛けた。
「みんないるから、ICUじゃなくて病室に戻して。その方が回復も早いだろうから」
二宮は山田に指示した。
「んじゃ、先に戻っててよ。俺もすぐ行くから」
二宮は櫻井の肩を叩いてそう言うと、くるっと回って再度手術室に向かった。
もうオペ室ですることなんてないはずなのに…
「ニノ、何するの？」
風間が不思議そうに尋ねた。
「ちょっとね…」
雅紀のことで頭がいっぱいで気が回らなかったけれど、これが二宮にとって最後のオペになるだろうということに、櫻井と松本は気付いた。
オペ室に向かった二宮は、寂しそうな表情をしていた。
「ニノ！」
松本が二宮を呼んだ。
「入ってもいいか」
雅紀のオペをした部屋は1番手前のオペ室で、次も予約が入っていなかった。
「うん、いいよ」
二宮の返事を聞いた櫻井は、「こっちは大丈夫だから、言ってこい」と松本に小さく告げた。
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いずみ(プロフ) - ひろさん» いつもお読み頂きありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2020年9月10日 23時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 毎日 更新楽しみにしてます。まぁくん元気になって良かった。続きが楽しみです。 (2020年9月10日 6時) (レス) id: c60b3962ed (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - ひろさん» はじめまして！嬉しいコメントありがとうございます！これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2020年9月5日 23時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 初めまして。この作品大好きです。更新されるのを 楽しみに待ってました。素敵な作品ありがとうございます。これからも 読ませていただきます。 (2020年9月5日 19時) (レス) id: c60b3962ed (このIDを非表示/違反報告)
Lima(プロフ) - いずみさん» え！本当に嬉しいです(;_;)どう言葉表現したらいいか...ぜひこれからも楽しんで頂けたら幸いです！！ (2020年9月5日 12時) (レス) id: 8c2f3cec2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年6月19日 0時
