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「まーちゃん、買い物行こっか！」
外でのランチを終え、昼寝からも起きた雅紀に智が言った。
「うん！行く！支度する！！」
ベッドサイドの引き出しからワックスを取り出した雅紀は髪をセットし、服も着替えた。
近くのスーパーに向かう。
玄関に置いてある車椅子を用意する。
ウイルスに感染して以降、筋力も心肺機能も低下した為、外出する時は車椅子を使うようになっていた。
「お！まーちゃん、今日も決まってるね！マスクもかっこいい！」
この田舎ではあまり見かけないような黒いマスク。
「でしょっ！東京では流行ってるんだって！ポチってみた！」
雅紀を車椅子に座らせて、買い物に出かける。
「あー、今日は本当にいい天気だなあ。冬じゃないみたいにあったかいし」
「本当だねぇ。パーティーにはぴったりだね」
店に到着し、飲み物コーナーへ。
「まーちゃん、飲みたい物全部買おう。全部買って、ウチでドリンクバーみたいにしよっか！」
「わー！楽しそう！うん！そうする！」
「牛乳でしょー」
「え、待って、まーちゃん。牛乳はあるよ」
「あ、そっか！」
雅紀の独特なチョイスに智は笑いが止まらない。
「最初に牛乳？！まーちゃん、ホント面白いね」
「ハハハ…ケホンケホンケホン…っ」
笑って咳き込んだ雅紀の背中をさする。
すぐに咳も治った。
「サイダーとコーラとオレンジジュースでしょ。りんごジュースはさとくんのがあって、カルピスとお茶とメロンソーダと…」
智は、雅紀が欲しいと言った物全てをカゴに入れた。
スーパーからの帰り道。
重たい飲み物を手すりにかけて、家に向かう。
「さとくん」
「ん？」
「来年の誕生日パーティーはさ、ニノがいる東京でやりたい！」
来年の誕生日…か……
来年の雅紀の誕生日はどんな風に迎えるかな…隣に雅紀が居てくれればそれだけで俺は十分幸せだ…
そんな考えが頭を過ぎると、途端に涙がこみ上げてしまって、変な間が空いた。
「さとくん？」
「ふふっ。いいね。でも、まーちゃんの誕生日はクリスマスイブだから、東京でやるなら早く予約しないとね」
「そうだよねー。もー、絶対クリスマスパーティーだよねっ！それ！」
雅紀の茶色がかった髪が風に吹かれると、車椅子を押す智は雅紀の匂いに包まれた。
「四つ葉探そうかなー！さとくん、止まって？」
車椅子のストッパーをかけ、雅紀がクローバーを探す姿を智は見つめていた。
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いずみ(プロフ) - ちょんさん» コメントありがとうございます！あの5人を見ていると優しさに溢れていて、お話を書いてても優しい気持ちになるんですよね。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - るんるんさん» コメントありがとうございます！今後もしばらく続きそうなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ちょん(プロフ) - いつも更新ありがとうございます！毎日お疲れ様です！4人それぞれの優しさを感じられるこの作品が大好きです。今後、ニノがどのように交わっていくのかも楽しみにしています！ (2020年5月19日 1時) (レス) id: 0eb4c418ab (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - 鼻の奥がツンとして涙が出そうになりました…！全員の愛が溢れてる作品で、大好きです。今後の展開がすごく楽しみです！ (2020年5月19日 0時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - あのひさん» いえいえ！お気になさらず！コメントありがとうございます。雅紀くん、頑張って3人とお弁当食べました。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月18日 0時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年5月4日 1時
