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でも、容態は安定しなかった。
深夜2時。
ピンポンピンポンピンポン！
アラーム音が響いた。
「まーちゃん！！」
隣で寝ていた智は飛び起きた。
櫻井と松本が駆け込んできた。
智は雅紀の側を離れ、部屋の隅で雅紀の無事を祈ることしかできなかった。
ピピーッ！ピピーッ！
異常を告げる音が響き渡る。
「なんでこんなに心拍数が高いんだ」
低いなら分かるが、なぜ高い？
「もの凄い熱だ」
モニターに表示されている体温は39.5度。
なんだ？感染症か…？
「血尿が出てる！暗褐色」
その言葉を聞いた櫻井は、弾かれたように部屋を出て、輸血パックを持ってきた。
松本は、検査に必要な量の採血をした。
「解析してくる」
解析結果は2人の予想通り、溶血性貧血。症状からして急性と考えられた。
「智くん、雅紀ね、赤血球が破壊されちゃう急性溶血性貧血っていうのになってショック状態だった。とりあえず輸血で心拍数は落ち着いて、ショック症状は改善された。」
智はよく理解できなかったが、また雅紀に大変なことが起きてしまったことだけは分かった。
治るのか、雅紀は大丈夫なのか…
聞きたいことは沢山あったが、それは雅紀が落ち着いたら聞けばいい。
「そうなんだ…翔くんと松潤に任せるから。お願い！」
「雅紀〜、ごめんな〜。ちょっと痛いよ〜」
エコーで首の血管の位置を確認し、消毒し、静脈を切開して、カテーテルを入れ、縫合した。
松本がドレッシング剤で患部を覆う。
「オッケー！ステロイド、うん、繋げよう」
大量のステロイドが投与されていく。
「雅紀〜終わったよ〜。痛かったね。よく頑張った」
ゴム手袋を外して、櫻井が雅紀の頭を撫でると、左目の目尻からスーッと一筋涙が流れた。
「まーちゃん、怖かったね。頑張った、えらいえらい」
側に来た智がその涙を拭いた。
「まーちゃん、翔くんと松潤がお薬入れてくれたからゆっくり寝ようね。明日は、ピクニックだよ。外には行けないけど、ここでお弁当、食べようね」
智は雅紀の手を握り胸をトントンとしながら、いつも寝る前に話す時のように雅紀に話し掛けた。
「明日は調子悪くなんないでくれよ？まー。俺、ピクニック、超楽しみにしてんだから」
櫻井と智は、その言葉に思わず笑ってしまった。
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いずみ(プロフ) - ちょんさん» コメントありがとうございます！あの5人を見ていると優しさに溢れていて、お話を書いてても優しい気持ちになるんですよね。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - るんるんさん» コメントありがとうございます！今後もしばらく続きそうなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ちょん(プロフ) - いつも更新ありがとうございます！毎日お疲れ様です！4人それぞれの優しさを感じられるこの作品が大好きです。今後、ニノがどのように交わっていくのかも楽しみにしています！ (2020年5月19日 1時) (レス) id: 0eb4c418ab (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - 鼻の奥がツンとして涙が出そうになりました…！全員の愛が溢れてる作品で、大好きです。今後の展開がすごく楽しみです！ (2020年5月19日 0時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - あのひさん» いえいえ！お気になさらず！コメントありがとうございます。雅紀くん、頑張って3人とお弁当食べました。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月18日 0時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年5月4日 1時
