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「翔くん…………本当のこと…言ってね……雅紀は……目を覚ます…？」
「………しっかり目を覚ます可能性は50%…」
「そっか…目…覚ましたら…雅紀は…今までみたいに……笑ったり…話したり…できるかな？」
「………心肺停止の時間が結構あったから、それも50%ぐらいだと思う」
「はあ…っ……そっか…それに…目が覚めたら…また治療だよね…目が覚めても…心臓も肺も治ってないんだよね…」
「……そうだね」
「目が覚めても…辛い治療が…待ってるんだね……また痛くて…しんどくて…辛くて…雅紀…泣くんだね……」
「………」
智は雅紀の頬に自分の頬をすり寄せた。
「雅紀…今は……苦しくないの？…」
「うん…今は薬でコントロールしてるから痛みは感じてないと思う」
「……っ……そっか……それならさ……」
呼吸器止めても…苦しくないの？
苦しくないなら…止めてもいいかな…
俺が…止めるよ……
それが苦しみから雅紀を解放する唯一の手段なら…
犯罪者になったっていいよ…
俺がやるよ…
「呼吸器…………」
そう言いかけて、眠る雅紀の顔を見つめる。
雅紀は自分が倒れたこと…分かっているのだろうか…
前向き！前向き！！
ピクニック行こうね！
がんばる…まけない…
必ずさとくんが起こしてくれるんでしょ？だから、俺はどこにも行かないよ…
雅紀は…今…さとくんどこ？って思っているのかもしれない…
俺がここで呼吸器を止めたら、雅紀はどうなる…？
もう二度と会えない俺の姿を求めて、雅紀に彷徨い続けさせるのか…？
『俺、そんなに弱くないよ』
雅紀の声が脳内でリフレインした。
「はあっ…まーちゃん…ごめん…ごめん…ごめん……っ…」
一瞬でも諦めようとしたことを、智は雅紀に謝った。
智がなんと言葉を続けようとしたのか、櫻井も松本も察しがついていた。
「大野さん…自分を責めないで」
「そうだよ、智くん。潤の言う通りだ。雅紀を思うからこそ出ちゃったんだと思うよ」
2人の言葉に頷くけれど、智はまだ茫然としていた。
「頑張る頑張る！絶対負けない！！って、この前ここで、まー言ってたよ。だから大丈夫だよ。まーを信じよう？」
「…そうだね。絶対…負けないんだもんね………まーちゃん……」
そう口では言うけれど、智は魂が抜けたように、雅紀の手を握って、その手を見つめていた。
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いずみ(プロフ) - ちょんさん» コメントありがとうございます！あの5人を見ていると優しさに溢れていて、お話を書いてても優しい気持ちになるんですよね。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - るんるんさん» コメントありがとうございます！今後もしばらく続きそうなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ちょん(プロフ) - いつも更新ありがとうございます！毎日お疲れ様です！4人それぞれの優しさを感じられるこの作品が大好きです。今後、ニノがどのように交わっていくのかも楽しみにしています！ (2020年5月19日 1時) (レス) id: 0eb4c418ab (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - 鼻の奥がツンとして涙が出そうになりました…！全員の愛が溢れてる作品で、大好きです。今後の展開がすごく楽しみです！ (2020年5月19日 0時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - あのひさん» いえいえ！お気になさらず！コメントありがとうございます。雅紀くん、頑張って3人とお弁当食べました。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月18日 0時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年5月4日 1時
