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「まー！！しっかりしろ！！！」
「まーちゃん！さとくんここだよ！ここにいるから！！起きなさい！！！」
智がそう叫んで雅紀の手を取ったとき…
「カハッ…はあっはあっはあっ！」
雅紀が息を吹き返した。
「まーちゃん！！！まーちゃん…」
智は泣き崩れた。
櫻井はその場で喉頭鏡を用いて、挿管し、簡易呼吸器につなげた。
「智くん、雅紀のダウン借りていいかな」
雅紀にダウンを掛けて、急いで車に乗った。
クリニックに到着し、人工呼吸器と繋いだ。
雅紀があれだけ嫌がっていた栄養チューブもつけざるを得なかった。
尿道カテーテルと血を抜く為の胸腔ドレーンもつけ、雅紀は一気に管だらけになってしまった。
額の傷も縫い、雅紀の皮膚を守るため、額には包帯が巻かれ、胸骨圧迫により肋骨を骨折していたから、バンドで固定した。
鼻腔と口腔内に残った血を、松本が丁寧に拭き取り、顔も拭いた。
管だらけの雅紀が部屋に入ってきた。
「まー…ちゃん……」
どうして…こんなにも雅紀を苦しめるんだろう…
どうして…どうして…
どうせ倒れるんだったら、明日のピクニックが終わってからでもよかったじゃないか…
この1週間、脳虚血の後遺症をしっかりと治すため、時間をかけてちょっとずつ食事をした…
肺の血も、飛び上がる程の痛みをこらえて抜いた…
咳き込んで痰が取れなくて、毎日のようにマッサージを受けた後、涙を流しながら吸引も受けた…
少しでも外で歩きたいという雅紀の願いを叶えるため、家の中で一緒に手を繋いで歩いた……
それは全て…明日のため…
雅紀、精一杯頑張ってたのに…
「まーちゃん、ごめんね…。守れなくて、ごめん…」
智のせいじゃないとかそんなこと関係なくて…
「ごめんね…」
その言葉しか出てこなかった。
「雅紀、頑張ってるよね？もう雅紀を苦しめないで……。これ以上苦しめないであげて……」
雅紀に覆い被さって泣きながら、智は誰に対してでもなく懇願した。
櫻井は智の背中をさすった。
「智くんは十分雅紀を守った。智くんが心臓マッサージしなかったら、雅紀はもう助からなかった」
「大野さんが一緒にいたから、まーが息を吹き返したんだよ」
智は「ありがとう」と言って、頷きながら顔を上げ、雅紀の頬に手を当てた。
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いずみ(プロフ) - ちょんさん» コメントありがとうございます！あの5人を見ていると優しさに溢れていて、お話を書いてても優しい気持ちになるんですよね。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - るんるんさん» コメントありがとうございます！今後もしばらく続きそうなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ちょん(プロフ) - いつも更新ありがとうございます！毎日お疲れ様です！4人それぞれの優しさを感じられるこの作品が大好きです。今後、ニノがどのように交わっていくのかも楽しみにしています！ (2020年5月19日 1時) (レス) id: 0eb4c418ab (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - 鼻の奥がツンとして涙が出そうになりました…！全員の愛が溢れてる作品で、大好きです。今後の展開がすごく楽しみです！ (2020年5月19日 0時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - あのひさん» いえいえ！お気になさらず！コメントありがとうございます。雅紀くん、頑張って3人とお弁当食べました。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月18日 0時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年5月4日 1時
