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「倒れた時に、テーブルの角でおでこ切って、血が止まらない！鼻からも口からも血を吐いてる！顔色も真っ白！助けて！！！嫌だ！！！！」
叫び声は電話越しに松本にも聞こえた。
「救急車呼ぼうか」
「いや、いい。すぐ行こう」
櫻井も救急車を呼ぶべきか一瞬考えたが、雅紀の容態を1番よく知るのは櫻井と松本だ。
錯乱状態の智が隊員に説明できなければ、別の病院に運ばれる可能性もある。
「翔くん！！雅紀、息してないよ！！どうしたらいい？！まーちゃん！！まーちゃん！！！」
「智くん、落ち着いて。僕の指示に従ってね」
「雅紀、仰向けに寝かせて。もし敷けたら、頭の下にタオル敷いて」
「胸の真ん中に、腕を伸ばして手を当てて。そしたら体重を掛けて、4、5センチ沈むぐらい思いっきりマッサージするよ。手置いた？」
「うん…！置いた…！」
「じゃあ俺の掛け声に合わせて。1、2、3、4、…」
「血が……血が……」
「気にしないで、智くん！とにかく続けて！どんなに血があふれても呼吸が優先だから！」
「そのペースで30回はつづけるよ。俺たちも今、車に乗ったからね」
鞄を掴み、往診車に乗り込む。
雅紀の急変に備えて、車には先日積めるだけの医療機器を詰め込んでいた。
でも、使う日がこんなに早く来るなんて…
「翔くん！呼吸戻らないよ……まーちゃん……！」
「もう一度30回やろう！頑張って！智くん！絶対雅紀息吹き返すから！」
「まーちゃん！明日、ピクニックに行くんでしょう？まーちゃん！！！！」
「クッソ…！」
泣いてる場合じゃないのに、智が泣き叫びながら胸骨圧迫をする声で、運転する松本も泣いていた。
「まー！！！死ぬな！！！！頑張れ！絶対負けないんだろ！！！」
櫻井のスマホに向かって松本が叫んだ。
智の家に着き、AEDを掴んで、中に入った。
「雅紀！！帰ってこい！！！」
智と場所を代わり、松本がAEDの準備をし、櫻井が心臓マッサージを行った。
「まーちゃん！！！翔くんと松潤が来てくれたよ。まーちゃん…！」
唇にさえも色はなく、硬く目を閉じ、顔中血だらけだった。
智はとても現実とは思えなかった。
だって、さっきまでここで笑って…
クッキー焼いてねって…
「大野さん、まーの服切るね」
「うん」
松本がAEDのパットを装着した。
「離れて」
電気ショックが与えられた。
ショック後すぐにまた櫻井が胸骨圧迫を開始した。
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いずみ(プロフ) - ちょんさん» コメントありがとうございます！あの5人を見ていると優しさに溢れていて、お話を書いてても優しい気持ちになるんですよね。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - るんるんさん» コメントありがとうございます！今後もしばらく続きそうなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ちょん(プロフ) - いつも更新ありがとうございます！毎日お疲れ様です！4人それぞれの優しさを感じられるこの作品が大好きです。今後、ニノがどのように交わっていくのかも楽しみにしています！ (2020年5月19日 1時) (レス) id: 0eb4c418ab (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - 鼻の奥がツンとして涙が出そうになりました…！全員の愛が溢れてる作品で、大好きです。今後の展開がすごく楽しみです！ (2020年5月19日 0時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - あのひさん» いえいえ！お気になさらず！コメントありがとうございます。雅紀くん、頑張って3人とお弁当食べました。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月18日 0時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年5月4日 1時
