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しばらくすると、段々と表情が明るくなってきた。
「ピーマン美味しそうだね」
「一口…あげる」
「ふふっ。仕事中なのに、飯食っちゃった、俺」
「ふふふっ。翔ちゃんに内緒ね」
「ははっ。よろしく」
「誰に内緒だって？」
診察待ちの患者が途切れた櫻井が雅紀の部屋に来た。
「あっ……違うよ…！俺がね、松潤も食べて？ってすすめたんだよ」
雅紀が必死に言ってくるから、櫻井は笑いながら自分もベッドサイドに椅子を持ってきて座った。
「雅紀、しっかり食べれてるじゃん。えらいえらい」
涙の跡と松本が食べ物を小さくして食べさせている様子を見れば、雅紀がうまく食べれずむせたことも櫻井は分かったけれど、そこは松本に後で聞けばいい。
雅紀にとって食べることは何より大切なことだから、楽しく食べて欲しかった。
「雅紀〜、さっき智くんとピクニック行こうねって話してたけど、来週あたり体調よかったら行こうか」
「えっ！ゲホッゲホゲホッ…」
雅紀は驚きの余り、食べてたフルーツが気管に入ってしまった。
「ちょ、翔さん！！言うタイミング考えて！」
「ごめんごめん！雅紀、ほら。お茶飲んで」
櫻井に渡されたお茶を飲み落ち着いた雅紀は、目を輝かせた。
「行きたい！！翔ちゃんも松潤も一緒に行こう！！！」
「うん、行こうな。来週の日曜日に予定入れとこうか。また天気とか見て決めよう」
「やったー！頑張る頑張る！絶対負けない！」
松本からフォークを受け取り、雅紀は自分で食べ出した。
疲れた腕は少し震えていたけれど、早く右腕をいつも通り使えるようにするんだという気合が伝わってきた。
櫻井が診察室に戻ってからも、食事を続け、雅紀はお弁当を食べ切った。
薬も1度には全て飲み切れず、数回に分けて飲み切った。
「まーは本当に頑張り屋さんだな。えらいな」
「そんなことないよ…。だってね、みんながこんなに優しくしてくれるんだもん…俺、頑張んなきゃ…」
「いつもありがとう、松潤」
松本はその言葉に微笑み、雅紀の布団を掛け直した。
「さとくん！あのねあのね！来週の日曜日、ピクニック行くの！翔ちゃんが行っていいよって！！」
クリニックから帰ってきた雅紀は、上ずった声で智に報告した。
「え？あ、そうなの？よかったね！楽しみだね！まーちゃん」
雅紀がぐったりして帰宅するのではと心配していた智は、元気よく雅紀が帰ってきてくれて心底嬉しかった。
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いずみ(プロフ) - ちょんさん» コメントありがとうございます！あの5人を見ていると優しさに溢れていて、お話を書いてても優しい気持ちになるんですよね。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - るんるんさん» コメントありがとうございます！今後もしばらく続きそうなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ちょん(プロフ) - いつも更新ありがとうございます！毎日お疲れ様です！4人それぞれの優しさを感じられるこの作品が大好きです。今後、ニノがどのように交わっていくのかも楽しみにしています！ (2020年5月19日 1時) (レス) id: 0eb4c418ab (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - 鼻の奥がツンとして涙が出そうになりました…！全員の愛が溢れてる作品で、大好きです。今後の展開がすごく楽しみです！ (2020年5月19日 0時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - あのひさん» いえいえ！お気になさらず！コメントありがとうございます。雅紀くん、頑張って3人とお弁当食べました。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月18日 0時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年5月4日 1時
