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櫻井は松本に雅紀の寝る様子を見せようと決め、智にも了承を得た。
普段、雅紀が自分達に見せないからこそ、彼の感じている恐怖や思いを知っておくことは、担当する医者として大切だと思ったからだ。
智と2人の時の雅紀の様子を見たかった櫻井は、雅紀には内緒で、帰った風を装い、カフェから松本と智のスマホ越しにその様子を見ることにした。
お風呂から上がり、髪を乾かし、少し寛いだ後、雅紀はベッドに入った。
「今日、楽しかったー。いっぱい飲んだ！松潤、メロンソーダ美味しいって言ってたね。翔ちゃんはコーラ好きそうだった！」
聞こえてくる会話に櫻井も松本も顔がほころぶ。
「まーちゃん、今日だけこの薬飲もう」
水分を多く摂取した今日だけ飲む薬を櫻井は智に渡していた。
楽しかったパーティー。
だけど、雅紀は少し疲れていた。
「ケホンケホン…コホッゴホッ…ケホン…」
咳き込む雅紀は肺をさすっている。もう溜まってしまったのだろうか…
「大丈夫？痛い？」
「…んーん、だいじょうぶ…」
智はバルスオキシメーターを指につけ、SpO2値を確かめた。
少し低め。
リクライニングにもたれかかる雅紀の鼻の下に智が急いで酸素カニューレを装着した。
寝る前にこの数値が低いときはリクライニングを少しずつ下げないと息苦しくなりやすい。
今日も、少し下げすぎたのか、雅紀は苦しさを感じてしまった。
「はあ…はあ…はあ……」
「このくらいなら大丈夫かと思ったけどな…」
松本が唇を触りながら呟く。
「まーちゃん、大丈夫だからね。ゆっくり吸って、吐いてー。そうそう」
しばらくすると落ち着き、徐々にベッドの背を倒し、フラットな状態になることができた。
寝る前に苦しさを感じると、雅紀は寝る時の不安が膨らみがちになる。
「さとくん、明日は何する？予約は…いくつ？」
「明日は10個かな。明日は家でゆっくりしよう。映画でも観ようか」
「うん…映画観る…今日の写真…松潤…くれた？」
「さっき送ってくれたよ。明日の朝、一緒に見ようね」
寝そうになりながらも、不安からか雅紀は話すのをやめなかった。
智は左手で雅紀の手を握り、右手で背中をトントンとしながら、１つ１つに丁寧に答えていた。
「きょ…たのしか…った…すっ…ごい…たのし…かっ…」
その後、スースーと寝息が聞こえてきた時、雅紀はハッと目を開けた。
「さと…？」
「ん？なあに？ここにいるよ」
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いずみ(プロフ) - ちょんさん» コメントありがとうございます！あの5人を見ていると優しさに溢れていて、お話を書いてても優しい気持ちになるんですよね。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - るんるんさん» コメントありがとうございます！今後もしばらく続きそうなので、これからもよろしくお願いします！ (2020年5月20日 1時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
ちょん(プロフ) - いつも更新ありがとうございます！毎日お疲れ様です！4人それぞれの優しさを感じられるこの作品が大好きです。今後、ニノがどのように交わっていくのかも楽しみにしています！ (2020年5月19日 1時) (レス) id: 0eb4c418ab (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - 鼻の奥がツンとして涙が出そうになりました…！全員の愛が溢れてる作品で、大好きです。今後の展開がすごく楽しみです！ (2020年5月19日 0時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
いずみ(プロフ) - あのひさん» いえいえ！お気になさらず！コメントありがとうございます。雅紀くん、頑張って3人とお弁当食べました。これからもよろしくお願いします！ (2020年5月18日 0時) (レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年5月4日 1時
