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「住所不明で…返ってきた…」
「なんで…？え？」
「ニノの病院にも何回も電話したんだ、俺。何言ってもダメだった。取り次いでもらえなかった」
「………」
「でもね、俺、気づいたんだ。ニノが、外部との連絡を全て絶ってまで手術に専念しようとしてるって。そこまでするのには何か理由があるはず」
「半年間といっても、正確にいつまで手術に専念するのか分からないけれど、あいつは絶対に留学に行く前には連絡くれる。俺は信じてる。ここに立ち寄らずにニノが留学に行くなんてありえないと思う。だから、ニノから連絡が来るまで俺らで頑張ろうよ、翔さん」
松本は真剣だった。
「そうだな。ニノもここが大好きだもんな。
仕事終わってから留学まで少し期間が空くだろうから絶対帰ってくるよな」
櫻井は頬をパチンと一度叩き、「ごめん、潤、ありがとな」と言った。
「翔くん、雅紀がめまいがするって言ってて。来てもらえるかな？」
朝、智から櫻井に電話がかかってきた。
櫻井は急いで智の家に向かった。
「さっきから息が苦しそうで…」
到着した櫻井に不安な顔で智が伝えた。
「雅紀〜、おはよう」
横向きに寝る雅紀は眉間にしわを寄せている。
「はあ…はあ…はあ…はあ…」
「まーちゃん、翔くん来てくれたよ。分かる？」
「はあ…はあ…はあ…ん…はあ」
意識が朦朧としている。
心拍数を測ると、45しかない。
異常に低い。
「智くん、雅紀、今朝薬飲んでた？」
「うん、朝ご飯食べて飲んでたよ。その時までは普通だったんだけど、薬飲んで30分ぐらいしたら、目眩がするって言い出して、ベッドに寝かせてたら、今度息が上がり出した…」
「そっか。恐らく薬の副作用だ」
降圧剤による副作用が原因と考えられた。
酸素マスクをあてる。
智の家には、櫻井が今後の為にと先日、酸素マスクの機械を置いていた。
「雅紀、チクッとするよー」
櫻井は薬を注射した。
それでも改善しない。
櫻井は松本に電話をかけた。
「はい」
松本は運転中だった。
「潤？今どの辺？」
「もうすぐ、クリニックだよ。何？まー？」
「うん。心拍が45しかない。注射したけど上がらない。経皮ペーシング持って来てもらえるかな」
「分かった」
櫻井の電話中、智は必死に雅紀の背中をさすっていた。
「まーちゃん、分かる？分かったら、手握って？」
雅紀は目が半開きの状態だった。
それでも雅紀は僅かに智の手を握った。
その手を智は両手で包み込んだ。
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いずみ(プロフ) - るんるんさん» 初コメントめちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます！楽しみにして頂けて幸せです。これからもよろしくお願いします。 (2020年4月13日 16時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - この後どうなるんだろ…って毎日ドキドキしてます！これからも応援してます！ (2020年4月13日 11時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年4月4日 1時
