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今日はお酒も飲みたいし、櫻井と松本は徒歩で智の家に向かうことにした。
その途中、買い物に行っていた雅紀と合流した。
「あ、翔ちゃーん、まつじゅーん！」
松本は「声でけぇ」と言った後「待ってるから、走んな！」と雅紀に呼びかけた。
「智に砂糖と塩、買ってきてって言われたの。あと、好きなの買っといでって言われたから」
雅紀は花束を抱えていた。
「翔ちゃん。松潤。いつもありがとう」
櫻井には赤ベースの花束、松本には紫ベースの花束を雅紀は買っていた。
「突然どうしたんだよ」
「俺、花が好きでしょ？好きなの買おうと思って花を見てたら、みんなにお礼がしたくなったの」
夕日をバッグに智に渡すのであろう花束を抱える雅紀。
「本当にいつもありがとう。これからもよろしくね」
はにかむ笑顔が眩しいくらいに美しい。
色素の薄い雅紀の茶色い髪の毛が、風に揺れる。
「まー…」
今まで彼はどれだけ辛い思いをしてきただろう…
好きなこともやりたいことも制限され、その制限を守っても体調を崩し、辛く苦しい治療を受けて…
それでも笑顔で乗り越えてきた。
「雅紀がいつも頑張ってくれてるからこそだよ？言ったことを雅紀は必ず守るもんね。なかなかできないよ」
「うん、まーはエライよ」
「あっ！松潤にも褒められた！！」
そう言って雅紀は嬉しそうに松潤に抱きついた。
「なんだよ」
「おんぶ」
「は？ふざけんな！歩け！！」
「ハハハハハ！」
そんな風に絡んでいたから、雅紀は家に帰るのが遅くなり、智から電話がかかってきた。
『まーちゃん？塩がないとパスタが茹でられないんだけど…』
「あ！そうだったー！ごめんね。すぐ帰るー！」
『ゆっくりでいいからね。走らないでね』
漏れ聞こえた智の言葉。
「ってことだから、2人ともゆっくり来てね！」
「ゆっくりって…どんなにゆっくり歩いても5分で着いちゃうよ」
櫻井の返事に雅紀は笑いながら歩き出した。
「大野さんは器が大きいなー。俺はあんな風に電話できねえなー」
きっと智くんは雅紀の帰りが遅いことを心配していたはずだ。それでも怒らないのは、雅紀の自由を尊重したいからだと前に言っていた。
「智くんはさ、雅紀が好きに過ごせる時はできるだけ体のことを考えず自由に過ごしてほしいって言ってたんだよね」
「はあ。深いね。さっすが、大野さん。でもさ、今日のは単純に、すぐ塩が必要なのに戻ってないわけじゃん。でも怒らないなんて、マジで仏…」
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いずみ(プロフ) - るんるんさん» 初コメントめちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます！楽しみにして頂けて幸せです。これからもよろしくお願いします。 (2020年4月13日 16時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - この後どうなるんだろ…って毎日ドキドキしてます！これからも応援してます！ (2020年4月13日 11時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年4月4日 1時
