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翌日、二宮は神経内科を受診した。
うんざりするほどの検査を受け、診断されたのは
『若年性アルツハイマー型認知症』
自分の診断は正しかった。
「先生、俺、いつまで仕事できますかね。あと半年は大丈夫ですか？」
「大丈夫だと思いますよ。ですが、今の時点で入院して進行を遅らせる治療を受けられることをお勧めします」
入院は2週間程かかるとのこと。
それは無理だった。
二宮の手術を待ちわびている大勢の患者がいるのだ。
「分かりました。検討します。診断書だけ頂いてもいいですか」
そう言って、逃げるように病院を出て、勤務先の病院に向かい、院長室に入った。
「院長、申し訳ありません」
二宮は院長に先程もらった診断書を提出した。
「あと半年は大丈夫と言われました。半年間手術だけさせてもらえませんか。僕はあと半年でここを去ります」
院長は診断書を握り締め、ショックのあまり呆然としていたが、二宮を見て徐々に落ち着きを取り戻した。
「二宮くん…。分かった。そうしよう。半年後に留学ということにしよう」
二宮の病気はトップシークレットとなった。
新規の外来、その他の仕事も今日以降一切引き受けない。半年後以降の仕事は全てキャンセルする。
病院に損害が生じるものもあったが、院長は全て受け入れてくれた。
それは二宮の今までの業績あってこそだった。
「二宮くん、半年間頑張りなさい。君の医師としての全てを注ぎなさい」
二宮の瞳が潤んだ。
「ありがとうございます。精一杯努めます」
その日のうちに二宮は自宅を出て、ホテル暮らしを始めた。
スマホも新たに契約した。
半年間仕事に没頭する為であり、自宅に来る仕事の依頼などを受けないようにする為でもあった。
そして、今までのスマホは電源を落とした。
明日、病院から二宮のことが発表されることになっている。
そうしたら、あの人たちは連絡をくれるだろう。
でも、今、大好きなあの人たちの声を聞いたら、半年間頑張り続けられる自信がなかった。
強くいられる自信がなかった。
すぐにでも帰ってしまいそうだった。
みんな、ごめんね…
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いずみ(プロフ) - るんるんさん» 初コメントめちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます！楽しみにして頂けて幸せです。これからもよろしくお願いします。 (2020年4月13日 16時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - この後どうなるんだろ…って毎日ドキドキしてます！これからも応援してます！ (2020年4月13日 11時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年4月4日 1時
