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「翔ちゃんも…松潤も…ごめんね」
雅紀は、櫻井も松本も心を鬼にして吸引してくれていることを知っている。
医者である前に、友達である2人が自分の苦しむ姿に心を痛めていることも理解していた。
「雅紀はそんなこと気にしなくていいの。な！潤！」
「そうだぞ！翔くんの言う通りだかんな！んなこと言うなら、もう来ねーぞ！」
松潤が雅紀に軽くデコピンした。
「ははっ！やだ。でも吸引もヤダ」
「必要なもんは必要なんだよ！」
松潤の返しに、ふふっと笑った雅紀。
「これからもよろしくお願いします。櫻井先生、松本先生？」
いたずらっぽく雅紀が言うと、「気色わりーわ！」と松本があしらった。
櫻井は血痰について、智にあのように話したものの気になっていた。
「検査…すべきかなあ…」
智の家から松本を送りがてら自宅に帰宅途中、車内で櫻井は松本に相談していた。
「んー…気にはなるよね」
2人とも検査の辛さが分かるだけに車内は重い空気に包まれた。
「雅紀は…強い麻酔が使えないだろ？俺、それが一番心配なんだよ。痛くて苦しくて地獄じゃねえか。30分も。もういっそ、全身麻酔の方がいいか…」
全身麻酔でするとなると、より設備が整っている県立病院でする必要がある。
「そうだね。まーに聞くしかないね。ま、俺は絶対に翔さんに頼むと思うけどな」
「そうかなあ」
「そう思うよ。この前の心カテの先生も事務的でちょっと冷たい感じがしたって、まーが話してたし。大病院の先生なら平均的な対応だろうけど、まーは寂しく感じたし、少し怖かったみたい」
窓の外を見ながら、松本が続ける。
「大野さんも、想像以上に造影剤の副作用が酷かったって話してたけど、俺は何となく、移動の疲れとか緊張が解けたこととかが一気に出たのかなって。だから、検査の辛さは県立病院の方が少なくできると思うけど、そっちで検査することがまーの体にとって楽ってわけじゃないんじゃないかと俺は思うね」
松本の言葉に櫻井はハッとした。
「そうだな…俺の覚悟の問題だな」
心カテは設備もないし専門外だから県立病院に頼むしかないが、今回の検査はそうではない。
「よし。もう一度こういうことがあったら、絶対にやろう」
「そうだね。それがいいと思う。俺もサポート入るよ」
ちらっと見た櫻井の顔にもう迷いはなかった。
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いずみ(プロフ) - るんるんさん» 初コメントめちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます！楽しみにして頂けて幸せです。これからもよろしくお願いします。 (2020年4月13日 16時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - この後どうなるんだろ…って毎日ドキドキしてます！これからも応援してます！ (2020年4月13日 11時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年4月4日 1時
