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一方、二宮は1日に何件もの手術を行っていた。
「4番、そこ開いて。2番、OK。そのまま続けて」
このオペ室では同時に何人もの手術が行われる。
二宮は指令台のような場所に座り、数室の手術の様子を見守り、指示を送っていた。
「先生、お願いします」
コールが掛かれば、その部屋に入って処置を施す。
「いやあ、さすが二宮先生。鮮やかですね」
二宮の手技を見ていた上の先生に声をかけられた。
「いえいえ。まだ勉強中の身ですから」
十数件の手術を行い、会食へ向かう。
「先生、今日はすき焼きだそうです」
「いいね、すき焼きかー。1人じゃ食べないもんな〜」
「先生、昨日みたいにお1人の時は何を召し上がってるんですか？」
「なにって…」
あれ…俺は昨日の夜何を食べたんだっけ？…
食べなかった？いや、そんな事はない…
そこだけ記憶が抜け落ちているかのように思い出せなかった。
「別に普通のものだよ。弁当とかさ」
そう答えながら、必死に思い出そうとするが、出てこない。
疲れてんだ…今日は二軒目に行くのはよそう…
それでも会食の場で、新しい手術のことや去年の論文の内容など聞かれたことには全て答えることができた。
「二宮先生、今度是非うちの大学で講演をお願い頂けないでしょうか？」
また新たな仕事が決まった。
「精一杯努めさせて頂きます」
些細なことを思い出せないことなんて、気にも留めないくらい、毎日必死だった。
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いずみ(プロフ) - るんるんさん» 初コメントめちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます！楽しみにして頂けて幸せです。これからもよろしくお願いします。 (2020年4月13日 16時) (
レス) id: 3797474e34 (このIDを非表示/違反報告)
るんるん(プロフ) - この後どうなるんだろ…って毎日ドキドキしてます！これからも応援してます！ (2020年4月13日 11時) (レス) id: 5f4c3622e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年4月4日 1時
