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「うぅ、痛い…苦しい…」
松潤はこれが触覚障害であることも、それがあの電話を引き金に起きたことも恐らく理解している。
「おさまれ…いたいよ…おさまって…」
横になって、目を固く瞑り、震える手で自分の体を抱きながら、松潤は小さく呟いた。
「松潤、俺、分かる？」
智くんが声をかけると、松潤は頷いた。
「松潤、すごいね。声に出せてるよ」
智くんに対して、松潤は再度頷いた。
「おさまれ…痛くなんかない…これは…いつもの毛布…うぅ…」
脳の錯覚とはいえ、本当に痛いのだろう。触覚障害だからさすることもできない。
「そうそう、声に出そうね。そのうち痛くなくなるよ。落ち着いてるよ、松潤」
精神疾患は無闇に薬に頼るべきでない
だから、痛み苦しむ患者に声を掛けることで治していく智くんのその姿は、学ぶことだらけだった。
「きっとね、体中、針で刺されてるような痛みなの」
松潤の苦しみを智くんが小声で教えてくれた。
しばらく松潤は唸っていたけれど、30分ほどで落ち着いた。
俺たちは、新しい病院着を用意して松潤に着せた。
「こんなところ見せてごめんね…」
松潤は今にも溢れそうなほど目に涙を溜めて、俺らに謝ってきた。
「謝ることなんかじゃないと思うよ、俺は」
俺がそう言うと、松潤は少し驚いたような顔をしていた。
「だって、そうだろ？松潤のせいじゃない…」
この電話を掛けて来た奴のせいだろ！？誰だよ！？
松潤を苦しめる奴らへの怒りが沸々と湧いて来て、そう聞きたかったが、聞いたが為に、かえって松潤を苦しめてはいけないと、言いかけた言葉を飲み込んだ。
握った拳が震えた。
「松潤、松潤が話せる範囲で何があったのか、教えてくれるかな？」
智くんは俺をちらっと見ると、松潤の横に腰掛けて、彼の体を摩りながら、そう言った。
松潤は意を決したようにポツポツと語り出した。
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いずみ(プロフ) - meiさん» 初コメント下さり、ありがとうございます！嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2020年2月7日 16時) (
レス) id: 9c1572c021 (このIDを非表示/違反報告)
mei(プロフ) - 感想書かせていただきます！！ほんとに心が暖かくなる作品だなーと思います！！これから主人公がどうなるのかなーとワクワクしながら更新待っています！楽しみです！頑張ってください！！ (2020年2月7日 14時) (レス) id: fd406e97dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年1月24日 14時
