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「じゃあ、マウスピース入れるよ」
このマウスピースを入れると、舌が押さえられる。
その説明もした上で入れたが、松潤は恐怖がピークに達し、パニック発作を起こしてしまった。
「んー！うー！！」
首を振って、喚き散らした。
「はーい、じゃあ、内視鏡入れるよ〜」
こんな状況でも、ニノは至って冷静で、普段通りだった。
身体を押さえつけるのは逆効果だからと、智くんはそっと頭を押さえ、身体の向きだけを維持した。
「オエっ、うえぇぇ…ゲホッ…」
咽頭反射でえずく声が漏れる。
「うー！んー！！！」
足をばたつかせて、松潤は必死に恐怖と戦っていた。
「松潤、パニックは絶対おさまる。鼻からちゃんと息吸うんだぞ。大丈夫、大丈夫」
智くんは背中をさすりながら、松潤に届けるように耳元で話した。
「うー！んー！！！オエっ…」
急激なパニック発作もピークが終わり、少し落ち着いた。
ただ、内視鏡はまだ入っている。
終わらない恐怖に涙を流し、手足をガタガタと震わせていた。
そんな松潤の様子をニノも分かっているだろうが、変わらない。
こういう時こそ、早く終わらせる方が患者のためだ。
「止血するよー」
「松潤、ちょっと身体押さえるよ」
相葉ちゃんも、顔色ひとつ変えず、松潤を固定した。
ニノの内視鏡の手捌きは鮮やかという他なく、止血もすぐに終わった。
「オッケー。抜きまーす」
涙と鼻水でぐちゃぐちゃ
呆然としていた松潤だけど、検査後に再度パニック発作が起きた。
「あー！！いやーー！！！助けて！」
声が枯れる程、叫んだ。
「ちょっと注射するわ。ごめん、押さえて」
智くんに言われて3人がかりで押さえ込む。
「いやー！！！あー！！！」
松潤は恐怖に慄いてた。
背中から抱き起こす。
汗ばんだ身体、速すぎる拍動。
「松潤、大丈夫大丈夫。楽になろう」
ゆっくり胸をさすった。
注射を打たれてもしばらく唸っていたけれど、力尽きたように眠ってしまった。
「松潤、動悸が凄かった。あれは辛いよ」
パニック発作の恐ろしさを痛感した。
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いずみ(プロフ) - meiさん» 初コメント下さり、ありがとうございます！嬉しいです！これからもよろしくお願いします！！ (2020年2月7日 16時) (
レス) id: 9c1572c021 (このIDを非表示/違反報告)
mei(プロフ) - 感想書かせていただきます！！ほんとに心が暖かくなる作品だなーと思います！！これから主人公がどうなるのかなーとワクワクしながら更新待っています！楽しみです！頑張ってください！！ (2020年2月7日 14時) (レス) id: fd406e97dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いずみ | 作成日時：2020年1月24日 14時
