脱退 21 ページ21
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あの日から、私は彼と触れる事を極度に恐れた
閉じ込められ、彼しか頼れないのも分かっている
それでも、どうしたって
体が拒否をするから
「…Aちゃん」
『なん、ですか』
そんな私を知ってか、彼も全く私に触れなくなった
こうしていつも、夜になると寂しそうに私の名前を呟く
「…ごめんね」
『…本当に、そう思っているのなら』
貴方が、心の底から私に償っているのなら
『わたしを、ここから出して下さい
中也に、会いたい…ッ』
「…そっか、そうだよね
Aちゃんは、私よりも、中也の方がいいものね」
私に向けていた視線を悲しそうに下へ向け呟く
「…今、Aちゃんの事を中也が
死に物狂いで探しているよ
職場でもいつもピリピリしていてね、大変なんだ」
『ほ、んとですか…?!』
中也が私を、探してくれていた
夫婦なのだから当然かもしれないけれど、こうしばらく彼と共に過ごしていると本当に探しているのかさえ不安になる
久しぶりに嬉しく感じた
「うん、本当
中也は私を疑っている、というよりも私が犯人だと知っているのだよ」
「…でも私
もう二度とAちゃんを中也の元へ返す気はないから
私、明日の任務を最後に
マフィアを抜けるのだよ」
マフィアを、彼が、抜ける…?
彼は過去最年少五代幹部の筈
その位の階級の人間ともなれば下級構成員とは違い、マフィアを抜けるだなんてほぼ不可能に近い
そんな事が彼にできるのだろうか?
いや、そもそも、彼がマフィアを辞めたら
中也と、同じ職場じゃない
中也と、敵になってしまう
『もう、二度と
中也に会えないの…?────』
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茉耶 - 最近あひゃこさんの夢小説ばっかり見ていつも泣いてます!毎回いい作品をありがとうございます!!また太宰さんの小説書いて欲しいです! (2019年8月11日 16時) (レス) id: 2037e6e45f (このIDを非表示/違反報告)
−こま−(プロフ) - 太宰さんんんんん!!かっこいいーー!!!好きですううう!作者さんも、太宰さんも愛してます← (2018年11月22日 20時) (レス) id: 43a4a6fc1b (このIDを非表示/違反報告)
長月冬麻(プロフ) - すっっっごい面白かったです!ヤンデレ文豪さん、ほわぁ…真逆中也さんがあんなことをしていたなんて、さいっっっこうのドンデン返しでしたっ!私あんまり死落ちのヤンデレさん好きではないんですけど、すっっっごい面白くて、好き以外に選択肢がなかったです。 (2018年7月28日 19時) (レス) id: 0ab6a974b3 (このIDを非表示/違反報告)
あひゃこ(プロフ) - かしさん» コメントありがとうございます! いつも死ぬ時は大体途切らせちゃってるのでわかりずらいんですよね(><)すみませんm(_ _)m 閲覧ありがとうございます! (2018年6月19日 21時) (レス) id: 782bc5610f (このIDを非表示/違反報告)
かし(プロフ) - 物凄く面白かったです!最後に夢主の回想が途切れた時はえ?あれ?タブレット壊れた?と思いましたが、そう言うことだったんですね! (2018年6月19日 17時) (レス) id: 5b825520a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:私です x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2018年3月27日 11時