検索窓
今日:6 hit、昨日:6 hit、合計:294,464 hit

脱退 23 ページ23







「さあ、Aちゃん



どうぞ、乗って?」





青い外車の扉を開き、私を中にエスコートする



久しぶりの、本当にいつぶりか分らない位に見た横浜の街



あの観覧車も、あの高いビルも





あの中也の職場も





『…これから、どこへ…?』





「……勿論、私達の家だよ」





エンジンがかかり、真剣な顔でハンドルを握る彼の横顔が目に映る



窓から覗く建物達も街並みも空でさえ忘れかけて

突然頭に入ってくる記憶に戸惑う





私は本当に、このまま彼の家に行ったら





きっと一生横浜が、見えなくなる



次第に感覚さえ奪われ、最早横浜という意識さえも忘れ





彼に溺れて、閉じ込められて



中也と永遠に会えなくて





"本当にそれでいいの?"









良くないよ



今すぐここから出ていきたいよ





でも、それでも私は彼から逃げられそうもない



一般人の私如きが、ポートマフィアの元幹部に適うはずがない





わかってるよ



言われなくても





「あ、ポートマフィアだ」





彼が呟き、視線の先には5,6人の黒服の人達



こんなに平然と車を運転していてバレないのだろうか





「うわあ、バレたらめんどくさいねぇ」





どんどん彼らとの距離が迫ってくる



ゾロゾロと前から列をなし歩いてくるも、誰一人こちらに気づいている様子はない





『う、そ……!!』





誰よりも低く、黒い帽子を被り、奇抜な髪色





『中也……!!!!』





彼らの後ろに中也がいる



明らかに不機嫌そうで、黒服の人達はどことなく強ばっている





『中也、中也…!!!』





車のドアの鍵を必死に引っ張ってみても開かない



中也との距離が、どんどん、近くなる





懐かしいあの姿が





「そんなに暴れたらバレちゃうじゃないか」

脱退 24→←脱退 22



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (284 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
509人がお気に入り
設定タグ:文豪ストレイドッグス , ヤンデレ , 太宰治   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

茉耶 - 最近あひゃこさんの夢小説ばっかり見ていつも泣いてます!毎回いい作品をありがとうございます!!また太宰さんの小説書いて欲しいです! (2019年8月11日 16時) (レス) id: 2037e6e45f (このIDを非表示/違反報告)
−こま−(プロフ) - 太宰さんんんんん!!かっこいいーー!!!好きですううう!作者さんも、太宰さんも愛してます← (2018年11月22日 20時) (レス) id: 43a4a6fc1b (このIDを非表示/違反報告)
長月冬麻(プロフ) - すっっっごい面白かったです!ヤンデレ文豪さん、ほわぁ…真逆中也さんがあんなことをしていたなんて、さいっっっこうのドンデン返しでしたっ!私あんまり死落ちのヤンデレさん好きではないんですけど、すっっっごい面白くて、好き以外に選択肢がなかったです。 (2018年7月28日 19時) (レス) id: 0ab6a974b3 (このIDを非表示/違反報告)
あひゃこ(プロフ) - かしさん» コメントありがとうございます! いつも死ぬ時は大体途切らせちゃってるのでわかりずらいんですよね(><)すみませんm(_ _)m 閲覧ありがとうございます! (2018年6月19日 21時) (レス) id: 782bc5610f (このIDを非表示/違反報告)
かし(プロフ) - 物凄く面白かったです!最後に夢主の回想が途切れた時はえ?あれ?タブレット壊れた?と思いましたが、そう言うことだったんですね! (2018年6月19日 17時) (レス) id: 5b825520a3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:私です x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2018年3月27日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。