【明治東亰恋伽】君が笑うから2【菱田春草】

58話 ページ17

貴方「それより、すみません。勝手に入り込んでしまって。」

藤田「別に、大丈夫だ。それより、娘。」

貴方「何でしょうか。」

藤田「お前が好きだ。」

貴方「えっ。」


突然の告白。そう言えば、『絶対Aに惚れてるな!』とか何とか、皆言ってたような。
本当だったんだ。
でも……。


貴方「ごめんなさい。私、最近色々そんなことがあって辛いです。断るのが辛いです。でも、はっきり言わせてもらいます。私は、例え叶わなくても、その人といたいと、決めたんです。」

藤田「そうか…。」


すると、頭に何かがよぎった。
誰か分からないけど、はっきり見える。
彼の名は＿＿何……?


貴方「っ……。」

藤田「大丈夫か。」

貴方「ぁ……ぁ……。」


頭がよく分からなくなる。自分は、何なのか一体、何が起こっているのか。
分からない。


藤田「おい、娘!!」

八雲「どうしたんですか?NOーー！？！？」

鏡花「どうしたのーー??」

春草「A……?」

貴方「分からない、分からない。分からない！！」

鴎外「一旦落ち着かないか!?」


すると、背後から誰かに襲われた。
一体誰だ？
振り返ると、妖怪がいた。


貴方「よ、妖怪……。」

音二郎「あー？妖怪なんて、いないぞー?」

藤田「もしや、魂依か？」

貴方「違う。魂依何かじゃない。」

春草「あ。」

貴方「我の力で見えているだけだ。」

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