４７ ページ48
・
・
・
「やりたい事って...」
俺の質問に黒須さんは静かに笑った。
「それはまだ言えないけどな。
いつか機会がきたら教えるよ」
くしゃっと俺の頭を乱暴に撫でたその時、
初めて俺はこの人に少しだけだけど
心を許せた。
それからは黒須さんに
マンツーマンでのレッスンを時間外で受け、
デビューしたグループのコンサートのバックに
度々呼ばれるようになった。
そして黒須さんは
ある日突然俺の前から姿を消した。
事務所には退所届けが出されたけど、
受理はされていなかった。
再会したのは思わぬ形だった。
携帯にかかってきた見知らぬ番号。
放っておいたら留守番電話の通知が入り、
録音されていたのはすっかり忘れていたあの人の声。
『飯でも食おう、連絡待っている。
事務所にはオフレコで頼むな〜』
久し振りすぎて、
誰か分からなかったらどうする気だったんだ。
名前くらい名乗れよ。
あの人らしい声色に苦笑しながら、
身に覚えもないスキャンダルで
疲れきった俺は、
縋るような気持ちで着信番号に折り返した。
嵐が結成されて８年、
黒須さんが姿を消して１０年以上経っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 388人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
響柚柊(プロフ) - satoshiikoさん» satoshiikoさん、のろのろ更新ですが只今part２にて絶賛危ない事態に差し掛かっております（笑）じっくり読んで下さいという程の文章力はありませんが、是非一息つきながら読んで下さいね♪satoshiikoさんの中間報告に初コメいただいたのを思い出して懐かしかったです☆ (2014年12月15日 22時) (
レス) id: 0efde7456f (このIDを非表示/違反報告)
satoshiiko(プロフ) - ゆうとさん、こんばんは！ 今朝から読み始めて、いま４１まできました。 ドキドキが止まらないので、少し休憩します。大野さん、危ない事になってますか？ 心配です。 (2014年12月15日 0時) (レス) id: 48c930074b (このIDを非表示/違反報告)
響柚柊(プロフ) - mioさん» 選択肢が多いっていうのも強みだよね。mioちゃんのお話を待ってる人が多いから時間かかっても寄り道してもみんな待っててくれるよ♪頑張れ〜〜、でも無理はしないで〜〜！自然に書きたい事が見つかるまで待ってみてもいいと思うよ♪ (2014年9月24日 0時) (レス) id: 0efde7456f (このIDを非表示/違反報告)
響柚柊(プロフ) - mioさん» レスしたらまたコメくれたのね、もう感謝しかないわよ♪本当マジで！mioちゃんの更新も楽しみにしてるよ、コメしようと思ったら悩んでるの？オフレコだけど私だけじゃないってちょっと安心。mioちゃんなりに書きたい人を書くべし！魅力的な人物多いから大変だけど（続） (2014年9月24日 0時) (レス) id: 0efde7456f (このIDを非表示/違反報告)
響柚柊(プロフ) - mioさん» mioちゃん頑張ってみたよ〜、いっぱい更新したよ〜（笑）コメありがとう、明日（今日か）からまた怒涛の仕事だから、行きたくないよ〜の反動でいっぱい書けた♪mioちゃんが優しいコメくれるから頑張れる、本当に！ありがとね、お互い頑張ろうね！！ (2014年9月24日 0時) (レス) id: 0efde7456f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：響柚柊
| 作成日時：2014年7月29日 21時
