MargueriteBoy♭-第8章-

忘れてない ページ40

じっと見てるのか見られてるのかわからない状況でシーンとした


「‥なんで、、韓国語話してくれないの？」

ポツリと本当に悲しそうな顔で言われたその一言ではっとして目を逸した

帰りにひょくに会ってから１度も韓国語を話していない
かと言って忘れた訳じゃない

初めて話したくないと思った‥韓国語を。
話したくなかった‥彼が理解できる言葉を‥。

私のわからない世界に行ってしまった彼に‥私にだってあなたの知らない世界くらいある、、

そんな子供すぎる理由の‥当てつけだった


「日本に来て‥忘れた？」

話そうとしない私に再び問いかけられた


「‥‥‥‥痛い」

長い沈黙のあとにポツリと言った
手首をガッチリ掴んでた手の力が‥ゆるりと抜けるのがわかった

前を見たまま、彼に言ったわけでもなくまるで独り言のように言った
忘れてない、でも、話したくないでもなく。

手首に未だ掴んでる手の痛みを訴えた。
忘れたわけではない、話したくないだけ。

‥そんな意味を込めて


「なんd‥」

ひょくが話しだしたとき携帯電話が鳴った


ここは出るべきところではないんだろうけど。
携帯の着信の相手を見て急いで出た

『ごめん！』

開口一発で謝った

相手は剛人で。
私がちょっと先に行っててと言ったまま連絡をしなかったから電話をくれたんだとわかった


日本語を話す私が嫌なのか‥
話を早く終わらせて欲しいのか‥

横から感じる視線を気にしないように会話を続けた

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