MargueriteBoy♭-第14章-

母性本能？ ページ6

もう…！

そう思ってひょくの頭をずりおとすけど右手を掴んだ手が離れない


「…痛い。A痛いー…」

…そんな可愛い顔で、声で言ったって騙されない

膝から優しく落としたのに痛いわけないし


「笑 ェーイ…私の方が痛い。」

どこからどう考えても両手でガチリと握られた私の右手首の方が痛い


ぐい、と自分の方に引いてもそのまま引きずられて来る勢い


「やだ。笑」

笑みの含む顔のひょくがふざけてるのか本当に嫌がってるのかが…力が本気すぎてわからない


「飲み物飲まないと。喉渇いたでしょ？」

「首も冷やさなきゃ、ね？」

目的がわかったからか静かになり始めたひょくに

「すぐだから、ね？」

諭すように畳み掛けると名残惜しそうに手が離れた


飲み物とクリスマスケーキに付いてきた保冷剤が一つあったはずと
冷凍庫から見つけ薄いタオルにくるんで戻ると


…ソファに埋まってるひょく


手を離したときに気付いてはー…いた…納得したんじゃなくて不貞腐れて離したということ。

さっきの位置に戻っても頭も乗せてこない



「ひょくりんごジュースは？」

「眠いの？眠いなら寝室で寝ないと…。」

…そう聞いても話しかけてもまるで無反応。


だと思ったのに。


「寝たらいなくなるから寝ない…。」

うずくまったままボソッ、と返ってきた答え。


…さっき置いてこっちに来てしまったから。
更に言うならコンビニへ行こうとしたことも関係しているような気がした

ー…置いていかれたのが寂しかったんだ…と理解してふと繋げたひょくの行動


起きたら隣に私がいなくてきょろきょろ探したの？
探してこっちに来ちゃったの？

とか。

ただでさえ私の中で今きっとどこか母性本能？的なお母さん心が出てるのに
まるで子供のような今日のひょくは…可愛くて仕方ない。


「もう何処にもいかないしここにいていいからー…ちゃんと掛けて？」

タオルケットを直してると



ずりずりとまた頭を乗せてきたひょくに

頬の筋肉が自然と緩んだ

大好評→←ぎゅぅうっ

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