MargueriteBoy♭-第14章-

ふたつの、提案。 ページ40

逃げないで絞り出した私の気持ちに今度はひょくが閉ざすから…


「私も考えておくから…私はドラマが、ひょくは旅行もあるし落ち着いたら話そう？」


私から一つの提案をしてみた。


「は…？笑 私も、って俺は考えることないし…何？Aは何を考えんの？」

だけどそれは意味がわからないと。怒ってるわけではないのだろう目に見えるひょくの動揺



「……」

なんだろう、それがわからないから時間が欲しいのだけど…多分、全部。

でもそれを言ったらきっとひょくは今日も明日も
きっと明後日旅行に旅立つまでの時間が許す限りこの話を持ち出す、


…時間が欲しいそんな私の言葉なんて無視して。



「なあ、今回だっていつものただの喧嘩でしょ？え…何？違うの？笑」

間髪を入れない問いなんて答えられるわけないのに勝手に話を進めて混乱してる、

…全部自分のせいでしょ、と。
言ってしまいたくなるけどそれを言ったらきっともう収集がつかない


「そう、いつものただの喧嘩。だから、仲直りの方法。…考えておくから。」


ひょくの言ういつもの喧嘩はどれなのかわからないけど
ヤキモチ焼いて怒ったり、私が泣いて喚いたり？がいつもの喧嘩なのだとしたら。


今回は既に全てが“いつも”と違う。



「その方法は……今日、明日じゃ出ないの？」

「…旅行楽しんできて＾＾」

多分出ない、の代わりに紡いだ言葉



「…ゃだ……ぃきたくない。」

…嘘だって。そんなのわかってるけど
唇を突き出してお母さんに怒られた子供みたいなひょくに




忙しい中でもあんなに楽しみにしてた旅行だし…と
少し前の日々を思い出す私はきっとやっぱりひょくには甘くて。




「私だってそんなすぐ許せない、けど…休戦ならいいよ」



口にした、



…新しい、もうひとつの提案。

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