MargueriteBoy♭-第13章-

さすが。 ページ37

キッチンの電気を付けずにカウンターから差し込む光だけでいいや、と器を出した
カチャカチャと移してると

「A電話ー」

ひょくの呼ぶ声がして
その奥からマナーモードを解除した自分の携帯の着信音が聞こえた

「はーい」

返事をして手を洗って急いでリビングに向かうと


口の中がもぐもぐし終えてないひょくがソファの私の携帯を取りに席を立ってくれた後で

「まだ食べてるのにごめんね、ありがとう＾＾」

受け取ろうと手を出すと目も合わせてくれないで無言で返ってきた


………

「もしもし？ごめんね、キッチンにいて…」

視線だけひょくを追ってきっと…
ううん、絶対気づいてるのにまるで無視で席について食事を再開したひょく…


KH「大丈夫。なんか声変じゃない？」

着信はキュヒョンからだった

「ん？あぁ、ううん、多分マスクしてるから篭ってるんだと思う。笑」

携帯を肩に挟んでまた両手に食器を持つと、


え？って、頬張ったご飯を噛むのをやめてこっちを見た


そっち行くの？って？無視はするのにそっちには行くな、……って？
膨らんだ頬は可愛いけど…それはあまりにも理不尽な要求

ふんっ、って目を逸らしてキッチンに向かった


KH「熱は？」

「んー、大丈夫＾＾」

何度か答えない私に大きなため息

「笑 それでどうしたの？」

ふん、としたけど早く終わらせてひょくの元へ戻ろうと
容器を出して箸で移しながら要件を聞いた

KH「あー、ひょんがいないから。そっち行ってる？」

「うー…、ん。…さすが。笑」

まさかの問いに止まりかけた箸に笑いがこぼれた

隠したいって言ったのにバレたのだろうと踏んだであろうことも
ひょくに聞いたら理由を話さなければならないから私に連絡してくれたことも

さすがキュヒョンで。


KH「笑 ひょんにCDだけ渡しておいて」

「わかった、他のは？」

KH「他は後でいい」

自分のものならまだしも体温計を後でいいと即答で答えるキュヒョンに笑ってしまった



「笑 ん、わかっ！？ビ……ックリした…」



KH「何？」

「あ、ううん。食器落としそうになっただけ笑」

少し話して、じゃあ渡しておくね、そう終わった電話



シーン…となった薄暗い世界、２人の会話も終わっていたようで。

本当はお皿なんて落としそうになってない



…後ろから回った腕に驚いた

ゆらゆら→←我ながら…

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