MargueriteBoy♭-第13章-

だから ページ19

騒音の世界から切り離された気がした

「うん、どうしたの？今日来ないんでしょ？」

「俺他の仕事あって。今大丈夫？」

「今、待ちだから大丈夫。」

「ねえ、前借りたさ…」

J-POPのCDの話だった、
レッスンの時から貸したりしてるCD、今はひょくを通して貸すことが多くなったCD

借りたはずのCDが見つからないんだけどなくしたはずはないという、
見つからないのならなくした可能性だって考えられるのにキュヒョンらしい回答で。

「あー…それなら返してもらって私が持ってるはず」

複雑に言うから余計に頭を使って体温が上昇した気がした


「やっぱり！よかったー…それ落とし忘れてたからもう１回貸してくれない？」

やっぱり、なのに安心してるのはおかしな話で。

そんなキュヒョンに体温とは逆に気は緩んでどんどん気だるさが増した気がした

「…いいよ、それだけ？」

甘えてしまいそうな気持ちを抑えて早く切ることにした


「…あぁ、それだけ。」

つい、感じが悪くなってしまった私にキュヒョンが戸惑ったのがわかって

「ごめん、ちがくて…ちょっと体調悪くて…」

言おうか悩んだけどキュヒョンだから。


「は？ヤー！それ早く言えよ」

わかってたら今こんな話しなかった、と口調が焦りを表していて。

「いつから？ひょんには？」

その名が出てきて心拍数が上がった気がした

「今日から、かな。ひょくには……言わなくて大丈夫。」

こんな状況だから言いたくないのもあるけど
風邪だと言えばきっと断っても家に来てくれるであろう忙しい彼にウイルスなんて移せない


…はあ。と大きなため息が聞こえた

呆れられるのは目に見えてた


けど。



キュヒョンだから言える

キュヒョンだから言えた


そんな気がした

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