幸せですかと尋ねられたら [冨岡義勇] (ページ25)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:86,922 hit

24 ページ25

『やっぱりあそこの店の料理は美味しいですね』

冨｢あぁ｣

家の近所の鮭大根の美味しいお店にお昼ご飯を食べに来た私たち

『次はどこに…((｢義勇？｣』

突然義勇さんの名前が呼ばれ、振り返ると女の人がいた

かわいらしい女の人だ

冨｢桜…｣

なんだか嫌な予感がした

『あの…どなたですか？』

冨｢昔の知り合いで…((桜｢久しぶりだね！義勇！｣｣

桜さんは私のことなど見えないように義勇さんと話し始めた

義勇

義勇

義勇

頭の中で桜さんが義勇さんのことを親しげに呼ぶ声が響き渡る

桜さんは義勇さんの羽織に触れた

やめて、触らないで

桜｢え？｣

『！！』

ハッと我に返ると私は義勇さんの羽織を掴む桜さんの手を払っていた

『あ…あの…ごめんなさい

なんでもないです』

また義勇さんと話し始めた桜さんは突然義勇さんのことを抱きしめた

『なっ…何してるんですか！？』

桜｢義勇…｣

冨｢治ってないのか？｣

桜｢しのぶちゃんに薬はもらってるんだけど…｣

何の話か分からない

そこには桜さんと義勇さんだけが知る世界があった

冨｢すまない、A

桜は昔から病弱でたまに倒れてしまうんだ

桜を家に運んでもいいだろうか｣

『う、うん！もちろん！』

嫌だ、なんて言えるはずもなく

義勇さんは慣れた手つきで桜さんを横抱きにして歩き出した

義勇さんの胸に顔を埋める桜さんを見て今までにないほどのモヤモヤが募る

やめて、触らないで

病人にそんなことを思ってしまう私は本当に最低な女だと思う

前から薄々思ってた

でも、気付かないフリをしてた

健さんに申し訳ないと思ったから

私だけ幸せになるなんてダメだと思ったから

でも、この気持ちは隠せないほど大きくなっていた

義勇さんへの好意の気持ちは