幸せですかと尋ねられたら [冨岡義勇]

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翌日13時

梅は新しい着物を卸してきてせっせとおめかしを始めた


『梅、やっぱり私嫌よ

健さん以外の殿方と…』

｢そうおっしゃらずに…

健さんが亡くなられてからお嬢様はずっと塞ぎ込んでいらっしゃいました

これを機に少しは気分も晴れるかもしれません

それに噂だとお顔立ちのいい青年のようですよ｣

顔なんてどうでもいい

どうせ金目当てで見合いを承諾したクズよ

そう思ったけど

梅の嬉しそうな様子を見て私は何も言えなくなった


お父様に連れられて着いた場所は産屋敷邸

鬼殺隊のトップである産屋敷耀哉様の御屋敷だ

以前お父様に連れられて何回か来たことがある


お父様が耀哉様とお話なさるということで私は見合い相手と部屋で2人きりにされた

とても気まずい

というかさっきから顔をジロジロ見られている

梅の化粧に失敗はないはずなのだか…


冨｢冨岡義勇だ｣

『…東雲Aと申します』


それっきりお互い何もしゃべらない

私も話すのは得意な方ではないのに…


『すみません』

冨｢なぜ謝る？｣

『父のわがままでこんなお見合いなんて…』

冨｢気にするな

生憎そういった関係の女性もいない｣

『はぁそうですか…』


なにこの人！！


私の彼への最初の印象は良いものではなかった

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