たぶん世界で稀な恋【不死川実弥】

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玄弥side



こんにちは、不死川玄弥です。


突然ですが、俺の親友の話をさせてください。


あ、女の子です。一応。



…そりゃ「一応」とも言いたくなります



俺の親友__宇髄Aは
喧嘩がものすごく強いです。

体格差があるはずの俺でも余裕で負ける。

悔しいことこの上ない。



彼女は見た目もド派手で
冨岡先生に追いかけられているのをよく見ます。
もはや日常風景です。


俺も最初は絶対怖い人だと思って避けてましたけど、それを本人に言ったら『こっちのセリフじゃね』と言われました。傷つきます。




と、まぁそんな怖そうなやつなんですが
実はとにかく曲がったことが嫌いで、
根は真面目ないいやつなんです。




____そう、「とにかく曲がったことが嫌い」




それは素敵なことなんだけど
あいつの場合、血の気が少しだけ多いのが難点。



「とにかく曲がったことが嫌い」
が行きすぎた彼女は、先日


俺の兄貴__数学科の不死川実弥先生に右ストレートを食らわせた。





え？いや、そのままの意味ですよ

比喩とかじゃなくて




殴ったんです。俺の兄貴を。拳で。







現在、ド平日の歴史の授業中


通常通りなら俺の隣の席で
煉獄先生にみとれているはずの宇髄Aの姿は、そこにはない。





それはそうだろう








だって彼女は今、自宅謹慎6日目だ。

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