検索窓
今日:20 hit、昨日:2 hit、合計:152,359 hit

任務41 ページ8

.





調べている途中に、気になる記事を見つけた。



最近、横浜で勢力を伸ばしているヤクザの記事だ。



内容は──────









.









「着いたぞー」



コーチの声でハッとする。



え、着いた?



そんなにパソコンいじってたっけ私?



時計を見ると朝の8時を過ぎていて、6時間もぶっ通しで仕事してたんだ、と自分でも驚いた。






隣を見ると、私の肩に凭れ掛かりながらスースーと規則正しく寝息を立てる太宰。



…集中しすぎて全く気付かなかった。






こうして改めて太宰をみると、綺麗な顔してんな…なんて思う。




「おや?嬉しいことを言ってくれるね」




『うわあ!太宰!!』




「ふふっ、驚き過ぎだよ」




寝ていたはずの太宰が、ニヤニヤしながら私を見つめる。




というか




『聞こえてた…?』




「バッチリ」




心の中で呟いたつもりが、知らずのうちに声に出てたみたい。




…はずかしいわ




心の中で悶々としていると、




「ねえ、Aちゃん」




太宰がそう言う。




『どうしたの…』




横を振り向くと、太宰との距離、僅か5センチあまり。




思わず近い、と言うと、照れてるの?と一向に離れない太宰。




『太宰、なんか変だよ』




「いや?いつも通りさ」




今の太宰は明らかに様子がおかしくて。






なんか食べたのかな…



熱は無いかと太宰のおでこを触るも、至って平熱だ。







なんて考えていると、



「そうやって鈍すぎるのもどうかと思うのだけれどね」



ため息をついて席を立つ太宰。



荷物を持った部員たちも、ゾロゾロとバスを降りていっていた。



『鈍いって…』



私の問いに答える素振りもなく、1人でバスをおりる太宰。









.









.









.









.









────────否、私は決して鈍い訳では無い。



もちろん、太宰の気持ちにも国見くんの気持ちにも気付いている。



ただ私がそれを気付かないフリしているのは









この関係を、この距離を









この幸せを壊したくないからだ。









.

謝罪→←任務40



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (176 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
431人がお気に入り
設定タグ:文スト , ハイキュー , ギャグ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

莉璃果 - とても面白い作品ですね!!!続き待ってます!!! (2021年2月6日 8時) (レス) id: 26fb4aff77 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - 好きな要素がたくさん入っていたので読ませていただきました!夢主ちゃんがかっこよく、面白いです! (2020年5月22日 14時) (レス) id: fb052ccfd9 (このIDを非表示/違反報告)
無気力のおにぎり(プロフ) - 文ストにハイキューどちらも大好きでこのお話読ませていただいてます。とてもおもしろいです!これからも応援しています。 (2020年5月16日 1時) (レス) id: 366eb10de3 (このIDを非表示/違反報告)
夢野舞(プロフ) - 文豪ストレイドッグスとハイキュー、悪女潰しという私の大好物が揃いに揃ってました!凄く面白いので更新頑張って下さいね! (2020年5月10日 21時) (携帯から) (レス) id: 7a28175adf (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - ハイキューと文ストのお話からの悪女潰しのお話好きです!これからも更新頑張ってください! (2020年4月7日 9時) (レス) id: 2c7a607a36 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:真田礼 | 作成日時:2020年3月29日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。