【wrwrd!】お米食べてどうぞ。２【男主】

５８、財布はしまえ ページ14

？「あの…」

『はい…？あ、もしかして……らんらん？』

ht「！はい！ひとらんらんです。米米、で間違いない？」

『そう！Aです。初めまして、嵐……で良かったよな？』

ht「うん、嵐です。会えてよかった」

弾丸出張in関東に来た俺はなんやかんやで挨拶まわりも終えて、二日目の夜ひとらんらんと出会い厨してます。やっぱりイケメンでもはや笑える。

『すまんな突然。大丈夫だった？』

ht「大丈夫。死ぬ気で終わらせて定時であがった」

『うわーお疲れ様…』

ネクタイを緩めながらため息を吐くらんらんの顔には確かに疲れが見える。ごめんな、お疲れのとこ。

ht「俺のおすすめのとこでいい？」

『かまへんかまへん』

じゃこっち、と歩き出すらんらんの横に着く。
どんなとこだろ〜〜ワクワク！

※

ht「わかる！？俺だってさぁ…」

『あーはいはい落ち着いて』

ひとらんらんのお仕事グチ大会が始まってしまった。どんなにホワイトでもグチの一つや二つあるよ。しかもらんらん社畜だもんね、しょうがないよね。

『すいません、お冷一つ…』

ht「Aはなんかないの？」

おっとぉ？聞き役に徹しようと思ってたのに急に振られた。

『俺？俺はねぇ…吐き出したいグチは特にないかな。社長だろうと直接言えるからなぁ』

ht「すごいホワイトじゃん……」

『惇にも同じこと言われた。今回の出張も一日前に言われてさ、思わず普通にハゲって言ったわ』

ht「んふふ、それでクビにならないんだ」

『そお。ふふ、そうやって考えるとすごい職場だな。
…あ、ありがとうございます。ほら、水』

ht「ありがと」

らんらんに水を渡して、俺は目の前の料理を適当につまむ。枝豆うめぇ。
ちらりと時計を見れば入店してから二時間は経って、俺らが入った居酒屋も混み始めた。

『嵐、明日仕事は？』

ht「普通にあるよ。はぁ〜…」

めっちゃ深いため息。ほんとに社畜だな。

『じゃあ早めに撤収したほうがいいな。明日に響く』

ht「…そっか、うん、そうだね。残念だけど…」

そんな会話をしながら、帰る支度をしていく。
らんらんが財布を出そうとしたのをそっと制した。

『ここは出させてくれよ』

ht「え、やだ」

『お前に無理言って定時してもらったんだし』

ht「それは俺が早くAに会いたかったから、俺が勝手にやったこと」

『む、さては強情だな？』

ht「そっちこそ」

お互いが財布を開けながら睨みあう。

結局妥協点で割った。どっちが多く払うかで揉めた。

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