絶対エースは俺の嫁

浮気 ページ34

ym side

ねぇ大ちゃん。

今どこにいるの？
本当はもう仕事なんて終わってるんでしょ？


…俺の知らない誰かと今頃楽しそうにしてるんだねきっと


もう付き合い始めて3年経つ俺ら。俺は大ちゃんのことが大好きだし、もちろん愛してる。

付き合い始めた頃は大ちゃんも俺の事をすごく大事に思ってくれてて幸せだった。


…でもいつからかかな。
仕事から帰ってくる大ちゃんに抱きしめられると大ちゃんじゃない匂いがし始めたのは。


それでも自分から話を振ったら別れようといつ言われるかわからなくていつも気付かないふりをしている。
大ちゃんはいつも俺の事を『鈍感』っていうけどそのぐらい気づくよ、だって大ちゃんのこと大好きだもん。

今日だってスケジュール見たら大ちゃんの仕事9時で終わりじゃん。
なのに今はもう12時を回ろうとしている。


きっとまたいつもの女の人のところに行ってるんだろうな。

考えたくもなくてもう寝ようかと思ったその時


─ｶﾞﾁｬｯ


ar「ただいま〜」


彼は帰ってきた。


ym「おかえり」


そう返せば俺の事をぎゅっと強く抱きしめてくる。
…まただ
この匂い、
まるで女の人と会ってきたことを自慢するかのようにぎゅっと抱きしめて匂いを与えてくる。


前まではこの温もりがただ純粋に好きだった。
でも、もうこの温もりは俺のものだけじゃない。
あの女の人にも同じ温もりを与えているんだと思うと無性に悲しくなる。

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