絶対エースは俺の嫁

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ar side

トイレに行くなんて嘘。
自分の部屋に行き、さっき危うくバレるところだった箱を持って涼介のところへと向かった。

このチョコ涼介に渡したらどんな顔してくれるかな？
淡い期待を胸に涼介の待つ部屋へ戻ると、涼介は泣いていた。


ar「涼介どうした？どこか痛いところでもあるのか？ちゃんと話してみな」


できるだけ優しい声で言うと涼介は俺の腰に腕を回してきて、


ym「大ちゃんｯ、、、すきｯ」


泣きながら必死にそう伝えてきた涼介、その言葉は満面の笑みで伝えて欲しかったな。
ただ、これだけじゃなんで泣いてるのか全然わからなくて、あたふたしている俺に対して


ym「チョコ…誰から、…？」

ar「ん？貰ったチョコか？今日ヒルナンデスのロケで一緒だったスタッフさんとk(ym「違うｯ」…ん？」

ym「さっき落としたチョコ。誰からのチョコなの？
もしかして、本命とかじゃないよねｯ…」


なんだそういうことか。
ただ勘違いしているだけか。
こんなにかわいい彼女がいるのに本命なんて貰ったら俺はとんだたらしじゃないか。

俺は手に持っていたチョコを涼介に見せて


ar「このチョコ、本命だよ。」

ym「ｯ…その人の事、好きなの？ｯ、」

ar「大好きだよ。」

ym「じゃあ、俺ｯ…邪魔者ｯ、、？」


泣きながら必死に言葉を振り絞ってくる涼介がなんとも言えないかわいさで、ついつい意地悪したくなっちゃうけどここまでやりすぎると1ヶ月一緒に寝てくれなさそうだから、この辺でやめておこう。


ar「このチョコ、涼介にだよ。」


そう、泣いている涼介にそっと箱を渡すと


ym「ｯ、さっきだいちゃ、、大好きなｯ、、人って言ったじゃんｯ…」

ar「全部涼介に向けて言った言葉なんだけど」

ym「…ふぇ？」

ar「本命なんて貰ってねーよ。渡されても貰う気なんかないし。
バレンタインって彼氏から彼女に渡すとだってありだろ？」


俺がそう言うとさっきまでの悲しげな涙とは違い、キラキラ輝いた涙を流した涼介。


ar「不安にさせてごめんな？はい、ハッピーバレンタイン」


もう一度箱を差し出すと涼介は嬉しそうに微笑んで受け取ってくれた。

涙も止まってきた時、俺が買ったチョコに紙がついていたのだがその紙を見てまた涙を流しながら


ym「大ちゃん、好きｯ、！」


って。

泣いたり笑ったり騒がしい彼女だけどこれからも幸せにするからな？



小さな紙に書いてあった手紙には
・
・
『愛してる』
の文字。



end

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