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ⅩLⅣ ページ45

｢到着｣

日高｢腹減ったー｣

家から車で30分程の街中から少し離れたレストラン

こじんまりとした感じでお店と言うよりお家

日高｢ここマジで美味いから｣

｢そんな言われると期待値上がる｣

カラン

日高｢タケさん｣

｢おお！日高くん久しぶりだね｣

ドアをくぐると店内は白で統一されたお洒落な作り

席はほとんど個室で3人座れるかくらいのカウンター

｢隠れ家｣の呼び名が似合うお店だった

日高｢カウンターでもいい？｣

｢今日は先約があるんだ｣

日高｢あーそれは残念｣

｢日高くん、あそこと一緒じゃないのかい？｣

タケさんと呼ばれた人が一番奥の個室を指さした

日高｢あそこ？｣

彼は一番奥の扉をそっと覗いた

そのあと私の方を振り返り急に真顔になった

｢え、なに？｣

近づこうとした時、個室の扉が開き日高さんが中に引っ張りこまれた

ほんと、なに？

不審に思って1歩も近づかずにいると

個室から小さな顔がひょこっと出てきた

｢やっぱりAちゃんも一緒だ！｣

ニコっとした笑顔で手招きしてくる、西島さん

｢こんにちは｣

西島｢久しぶり！こっち座って！｣

抵抗する隙もなく日高さんと私は並んで座らされた

目の前には笑顔の西島さんと苦笑いしてるマネージャーさん

｢お邪魔しちゃったみたいで｣

西島｢全然！またAちゃんとご飯できて嬉しいよ｣

日高｢西島うるさい。てか無理矢理同席にするなよ｣

西島｢えーみんなで食べた方が楽しいでしょ？｣

自分は悪くないオーラを放ちながら

甘い笑顔で首を傾げる仕草は女子より女子だ

日高｢強引なんだよ！Aちゃんごめんね？｣

｢いや、全然大丈夫だよ｣

日高さんの方を見ると

あからさまに不機嫌な顔をしていた

彼の頬を突きながら

｢イケメンが台無しですよー｣

なんて言ってみる

日高｢イケメンはどんな顔しててもイケメンなんだよ｣

また一層不機嫌さが増してしまった

｢日高さん何食べる？｣

日高｢ランチパスタ｣

｢じゃあ、私は日替わりランチにしよ｣

日高｢それ美味いよ｣

｢期待しとこ｣