marble (ページ14)

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ⅩⅢ ページ14

日高さんに連行された日から二週間

いつもと変わらず仕事に追われる日々を送っている

今日は外回りではなく、デスク仕事

ここ最近、おとなしくデスクに座って仕事するなんてなかったから捗らない

大方終わらせて時計を見るとお昼の時間はとっくに過ぎていた

疲れた、一旦休憩

社内の食堂に行くと見慣れた後ろ姿の男が一心不乱にから揚げにかぶりついている

「急いで食べると喉に詰まるよ」

祐飛「おお！Aじゃん、お前カレー？」

「そうだけどって、人の食べないでよ」

祐飛「だって美味そう！」

「本当に食い意地だけは人一倍」

祐飛「うっせーよ！」

そう言いながらも祐飛の口は休むことない

ほんと、呆れる

祐飛「てかお前、アレ見たか？」

「アレ？」

スプーンを口に運びながら心当たりを探った

祐飛「はぁ！？部長から渡されてるはずだけど」

あ、そう言えば

ライブハウスで日高さんを待っていた時に読んだやつか

「最初のページだけ見た」

私の言葉に驚いて祐飛が箸を落とした

「なに？」

祐飛「あれ、今日顔合わせだぞ」

「嘘でしょ、それ私出なきゃダメなの？」

祐飛「当たり前だろ。ちなみに15時から第三会議室」

「時間ないし」

会議まであと約一時間

祐飛「出来る限りお前に振らないから、その間に理解しとけ」

それだけ言って祐飛は席を立った

まじか

今日は残業決定かな

残りのカレーを頬張ってデスクに戻った

残していた仕事を急いで片付けて書類を持って会議室へと向かう