STORM* Marble Loves 6 (ページ4)

今日:11 hit、昨日:7 hit、合計:342,898 hit

Marble*6.4 ページ4

肩にかけられた、ﾘｰﾀﾞｰの黒のパーカーは。

お日様の、匂いがした。

.

智「…翔ちゃんの、彼女だって。」

A「…うん、」

.

綺麗な人だった。

明るい色の髪の毛は、私が今まで染めた事のない色だったし、

私が職業柄、普段しないネイルも

長い爪に施してあった。

.

ﾊﾟｽﾃﾙﾋﾟﾝｸの短いｽｶｰﾄから伸びる足は。

白くて、細くて素敵だった。

.

翔くんを見つめる目も。

翔くんが、彼女を見つめる目も。

.

全部″好き″って言っていて。

まるで、私の事を忘れたように。

.

まるで、私の事なんてなかったように。

.

髪の毛を撫でてくれるその手は。

私だけのものだった。

甘い言葉を囁いてくれるその唇も。

低い声も、長い指も、大きな目も、長い睫毛も全部…

.

A「私の、もの…だったの…」

智「…うん、」

.

そっと、肩が引き寄せられて。

その腕に、力が入った。