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Marble*6.26(翔side) ページ26
『………アンタはお呼びじゃないよ？』
.
さっきほどではないけど。
それでもいつもより低い声で。
智くんは彼を呼びとめた。
.
『……Aは翔ちゃんの恋人だもん。
若藤さんは、ただのお友達でしょ？』
.
そう言って、いつもみたいに
目尻をさげて、笑った。
.
その言葉に。
若藤は脇の非常階段を下りて行った。
.
『もう一回言うよ。…翔ちゃん、Aが泣いてるよ。』
.
その言葉に。
重いため息を吐きだした俺は。
.
飛鳥が待っているであろう駐車場に向かうべく。
.
Aが歩いた廊下とは
反対方向に。
.
足を進めた。
.
これが…分かれ道になると。
どこかで、分っておきながら＿＿＿
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作者名：夢乃
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/houseki/
作成日時：2013年8月3日 16時
