STORM* Marble Loves 6 (ページ25)

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Marble*6.25(翔side) ページ25

「ねぇ、泊っちゃだめ？」

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そう言った飛鳥を上手く追い払おうと思っても。

腕に絡みついてくる細い腕は

例え″No″の返事でも″Yes″にしか聞こえないだろう。

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Aの泣き声と。

智くんがAを見つめる優しい目と。

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それを見ていた若藤の目。

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全部が頭の中で交差して。

全てが俺の事を否定しているような気がした。

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『……翔ちゃん、Aが泣いてるよ。』

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Aが松潤に抱えられて廊下を歩きだした後。

ふっ、と振り返った智くんが俺にそう、言葉をなげた。

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追いかけるべきだったんだ。

そして…力いっぱい抱きしめてやるべきだった。

ごめん、って。

好きだよ、って。

そう、言ってやるべきだった。

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けど。

俺より先に足を前に出したのは若藤で。

俺は。

Aに背を向けたまま。

目を伏せただけだった。