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「ってことでじゃ〜ね〜☆」と五条先生が立ち去った後
1年の術式お披露目会と称さていたこの集まりに
同じ一年である俺はなにもしなくていいのかと内心ほっとしたのも束の間
俺とAは日が暮れるまでさんざん先輩たちにしごかれ
新調したばかりの今朝まで新品同様だった制服も
先輩たちのしごきによってボロボロになり
疲れ果てたAはペットポトルの飲料水を飲む俺の横で大の字に寝っ転がっている
「おい、制服汚れんぞ起きろ」
汗で制服がベタベタ体に張り付き気持ち悪いのでさっさとシャワーしたい
『わ〜、もう空がオレンジ色ダァ〜
空って広いなぁ〜〜』
「なに馬鹿なこといってんだ、ほら早く立て」
ほら、と寝っ転がっているAに手を差し出してやる
『あ、あっちにうっすら月が見える』
手を差し出してはいるが当の本人は起き上がれるほどまだ体力が回復していないみたいで
未だに起き上がる気配がない
「ったく、はやくおきろ!」
なかなかおきあがらないAに痺れを切らして手を掴んでやる
『あー!まってまって!たんま!!まだムリぃひっぱんないで!』
「はぁ、ったくいつになったら起き上がるんだよ。」
このなかなか起き上がらないAをどうしたもんか…
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「おーーーーい!!!お前ら!!!飯出来たぞー!!!」
『飯?!』
向こうから聞こえた真希さんの声にガバっと起き上がるA
「立てんじゃねぇか、食い意地張りやがって」
『恵うるさい!!真希さーん!飯ってなんですか!?』
「さくらダイの西京焼き!」
『さくらダイ?!なんでそんな旬ものを!?』
「あーさいきんあたしら料理に凝っててな、なんでもふるさと納税で硝子と歌姫が貰ったらしいんだけど
いらないからってもらったんだ」
『あ、へぇふるさと納税?よくわかんないけど美味しそう!!
恵!はやくいくよ!!』
バッと起き上がりぱっぱと制服の砂埃を払ってさっきの消沈していたAはどこえやら
俺の手を引っ張って走る
「おい、さっきのテンションと違いすぎるだろいきなり走るな」
『いいじゃんいいじゃん!わーい!ご飯だご飯だー!!』
飯という一言で目をキラキラと輝かせて満面の笑みで俺の手を引っ張るA
俺はこのキラキラした笑顔に弱い
Aに掴まれた手を見つめながら自分の耳が少し赤くなるのを感じた
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バナナ - えええええ!続編めっちゃ楽しみですぅ!! (1月1日 10時) (レス) @page41 id: 80a7f846aa (このIDを非表示/違反報告)
らい - 作品読ませて頂きました!めっちゃ好きです!更新頑張ってください! (2022年11月23日 17時) (レス) @page41 id: 58c2d9b1cc (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 大変申し上げにくいのですが、虎杖の名前は「悠二」ではなく「悠仁」だと思います。 (2022年6月12日 3時) (レス) @page21 id: dd72bcfd45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:てん子 | 作成日時:2022年3月17日 0時