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・
涙が溢れる理由はなんなのか
自分でもよくわからない
怒り？焦り？悲しみ？
いろんな感情が押し寄せてくる
キャパオーバーだ
『…うっ、うぅ』
人気のない階段でうずくまり嗚咽を漏らす
恵のさっきのような行動は今に始まったことではない
入学前、高専の寮に荷物を運び込む時も
わざわざ自分が大きい段ボールを持ち
私には軽くて小さい段ボールばかりを渡してきたり
2人での任務の時だって
自分は危険な方に行き
私にはいつも安全な仕事を回してくる
それが恵の優しさだと分かっていたし
恵は何も悪くない
悪いのは成長できてない自分に苛立ち
八つ当たりしてしまった私だ
私は最低だ
どんな顔して恵に謝ればい？
・
「お疲れサマンサー！
ってあれ？なんかあった？？」
『っ五条先生…』
まったく、この人は空気を読まない
「なになに、なんで泣いてんの〜
フラれた？」
『っるさいっ
違います、』
iPhoneのカメラをこっちに向けながら
ニヤつき顔で聞いてくる五条先生
最悪だ、この人にだけは泣き顔見られたくなかった
というか、写真撮られてるし。
「どうした？
最近悩んでることでもあんの？」
そう言って目隠しを片方だけずらしてこっちを見る五条先生の顔は
さっきとは違い真剣だった
五条先生はいつもふざけてて適当な人だけど
実はちゃんと大人で、
私が悩んでいる時はいつも味方してくれる
家族を失い絶望の日々に暮れていた私を救い出してくれたのもこの人だ
背に腹は変えられない
意を決してこの人に相談してみることにした
『私、弱いんです』
「うん。知ってるよん」
『ちょっと！！！』
やっぱ相談しなければよかった
「うーん、もしかして
あの時から何も変わってない、強くならなきゃ
なんて思ってる？？」
『うっ』
「あはは！図星って顔だねぇ〜
なんで分かるかって？
何年Aのこと見て来てると思ってんの？」
さすが、五条先生には全てお見通しだったみたいだ
なにもできない自分がさらに情けなくなって
また涙が溢れてくる
「おいおいおい、泣くなよ
ほら、こっちおいで」
そう言って
んっ、と目の前で両手を広げる五条先生
『せん、せいっ…うぅっ、』
五条先生の腕の中でヒクヒクと嗚咽を漏らす
大きな手のひらが私の頭を撫で、
その温もりがさらに私の涙を溢れさせる
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バナナ - えええええ！続編めっちゃ楽しみですぅ！！ (1月1日 10時) (
レス) @page41 id: 80a7f846aa (このIDを非表示/違反報告)
らい - 作品読ませて頂きました！めっちゃ好きです！更新頑張ってください！ (2022年11月23日 17時) (レス) @page41 id: 58c2d9b1cc (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 大変申し上げにくいのですが、虎杖の名前は「悠二」ではなく「悠仁」だと思います。 (2022年6月12日 3時) (レス) @page21 id: dd72bcfd45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てん子 | 作成日時：2022年3月17日 0時
