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4話 -謎の吸血鬼とゆるふわさん- ページ5

一人取り残された私は、何をしていいかも分からずその場に呆然と立ち尽くしていると、パタパタとスリッパのような足音が聞こえてきた。

「ッスゥーーーーー、アノォーー…」

おそらく私向きであろうとても大きな深呼吸のような声が聞こえ、声の主を探す。

隣にいたのは吸血鬼…って、え?

黒のジャージを着た白髪に赤目の吸血鬼さんは、声をかけたもののなんて言えばいいか分からない、という感じでそこら中に目線をウロウロさせている。
もしかすると、初めての場所で取り残された私より緊張しているのではないか?と思った時、また違う人の声が聞こえた。

「葛葉ー?何やってるの?」

やって来たのは、髪を少しくくったゆるふわ系の男の人。吸血鬼さんの友達かな?
彼は私を見て一瞬戸惑いの表情を見せたもののまた落ち着いた表情に戻った。そして、少し不思議そうに
「僕は叶、こっちが葛葉。んーと、誰に連れて来られたの?」
と尋ねた。

とその時、「(なまえ)ちゃ〜ん!ごめんねぇ待たせちゃって」と聞き覚えのある声が聞こえた。

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作者名:七瀬 | 作成日時:2022年1月6日 14時

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