【2434】シェアハウスしたら皆に愛された件＿＿。 (ページ3)

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2話　-解決策- ページ3

店から出て、どことなく近くのベンチに座る。

｢そう言えばさー、名前なんていうの？｣
『…葉月Aです』
へ～、可愛い名前じゃん、と彼は言った。
｢俺の名前は不破湊！これからよろしくね～、Aちゃん｣
『こちらこそ…よろしくお願いしますっ…！』
｢んふふ、良い子｣
そう言って彼は私の頭を優しく撫でた。

｢ねーAちゃん、俺、最善の解決策思いついたわ｣
子供のような生き生きとした表情で私にそう言うと、不破さんは立ってどこかへ歩き出した。

｢それじゃ、行こっかぁ｣
『へ、どこへ…ですか…？』
｢あれぇー、分かってなかった？｣
『(ｺｸｯ)』
彼は小さく頷いた私を愛しげな表情で見つめ、
｢…俺の家｣
私の耳元に口を近づけて囁いた。
微かな吐息が耳にかかって少しくすぐったい。
｢ふふっ。それじゃ、案内するね！Aちゃん、ちゃんと着いてきてねぇ｣

少し前を歩く、私より大きな背中を追う。歩く度にメッシュのある綺麗な銀髪が揺れる。
出会って数時間前しかたっていないが、何故かこの人にとても気を許している自分がいた。